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心血管疾患について
1.心血管疾患とはどんな病気?
心臓に繋がる血管や心筋に異常が生じ、心臓へ血液が十分に行き渡らなくなる病気です。
心血管疾患は、日本人の死因の第2位であり、特に心筋梗塞は、突然死の最大の要因と言われています。
狭心症や心筋梗塞は、喫煙や食事などの生活習慣が要因となります。
また、高齢者や糖尿病患者などでは、発症しても痛みを感じない場合もあり、原因不明の不整脈や倦怠感などを訴える人もいます。
2.心血管疾患の種類
狭心症
動脈硬化や血栓などにより心臓の血管が狭くなり、心筋が一時的に血液不足になった状態。
胸が締め付けられるような痛みが、数分から長くても15分弱続きます。
心筋梗塞
心臓の血管が完全に詰まって血液が流れなくなり、心機能が低下した状態。
激しい胸の痛み、呼吸困難、冷や汗、吐き気などの症状が15分以上続きます。
不整脈
脈がゆっくり打つ、速く打つ、不規則に打つなど、心臓の拍動のリズムが乱れ不規則に打つ状態。
拍動頻度が極端に少ない状態(1分間に50以下)を徐脈、逆に速くなる状態(1分間に100以上)を頻脈と言います。極端な徐脈や頻拍が生じると、心臓が十分に血液を送り出すことができなくなり、息切れやめまいなどの症状を起こすことがあります。
心房細動
心房に起こる不整脈の一種。
心房が細かく震えることで、血液の塊ができ、心不全や脳梗塞の原因となる場合があるため注意が必要です。
弁膜症
心臓にある弁に異常が発生し、血液が正常に流れなくなった状態。
加齢によるものと捉えられ、症状があっても自覚していない場合があります。
心不全
心臓が全身に血液を送り出すポンプ機能が低下した状態。
狭心症や心筋梗塞、弁膜症、不整脈など、様々な疾患が原因となります。
3.心血管疾患の主な症状
心血管疾患の前兆
心血管疾患(狭心症・心筋梗塞・弁膜症・不整脈など)の主な症状として、以下の症状が挙げられます。
- 階段や坂道を上がったり、急いで歩いたりした時、胸の圧迫感やしめつけ感がある。
- 緊張や強いストレスがかかった時、胸や肩、背中などに痛みを感じた。
- 胸の圧迫感やしめつけ感が15分以上続き、胸以外の場所に症状が広がり、冷や汗や吐き気を感じた。
- 足の甲やすねのあたりがむくむ、体重が1週間で2~3キロ増加した。
- 夜中に息苦しさを感じ、目が覚めることがある。
- 動悸・脈が不規則に打つ。
運動やストレスなどにより、心臓の負担が急激に高まると発症しやすくなります。
ご自身や周囲の方で当てはまる症状が1つでもあれば、すぐに病院を受診しましょう!
心筋梗塞の前兆に関するキャンペーン情報については、一般社団法人日本循環器学会Webサイトも御参照ください。
再発・重症化に注意しましょう!
心血管疾患は、再発・増悪を繰り返しながら徐々に悪化していくため、生活習慣の改善や高血圧症等の基礎疾患の管理、薬物療法の継続などによる再発・重症化予防が重要です。
家庭生活や社会生活に復帰することを目的とした運動療法や生活指導、薬物療法などの包括的な活動プログラム「心臓リハビリテーション」が行われることもあります。
詳しくは、日本心臓リハビリテーション学会Webサイトを御覧ください。