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世界かんがい施設遺産に「入鹿池」が登録されました(2015年)
入鹿池が世界かんがい施設遺産に登録されました
1 世界かんがい施設遺産について
(1)概要
世界かんがい施設遺産とは、かんがいの歴史・発展を明らかにし、理解醸成を図るとともに、かんがい施設の適切な保全に資するために、歴史的なかんがい施設を国際かんがい排水委員会(※ICID)が認定・登録する制度であり、平成26年に創設されました。
☆世界かんがい施設遺産とは……http://www.maff.go.jp/j/nousin/kaigai/ICID/his/his.html(農林水産省HP)
登録により、かんがい施設の持続的な活用・保全方法の蓄積、研究者・一般市民への教育機会の提供、かんがい施設の維持管理に関する意識向上に寄与するとともに、かんがい施設を核とした地域づくりに活用されることが期待されています。
平成26年には、日本の9施設を含む世界5カ国17施設が、平成27年には、日本の4施設を含む世界3カ国9施設が世界かんがい排水施設遺産として登録されました。
※ICID:International Commission on Irrigation and Drainage 本部所在地:インド、ニューデリー
(2)日本の登録施設
○平成26年登録施設
・稲生川(青森県十和田市他) ・狭山池(大阪府大阪狭山市)
・雄川堰(群馬県甘楽町) ・淡山疎水(兵庫県神戸市他)
・深良用水(静岡県裾野市他) ・山田堰、堀川用水、水車群(福岡県朝倉市)
・七ヶ用水石川県白山市他) ・立梅用水(三重県多気町他)
・通潤用水(熊本県山都町)
○平成27年登録施設
・上江用水路(新潟県上越市、妙高市)
・曽代用水(岐阜県関市、美濃市)
・入鹿池(愛知県犬山市)
・久米田池(大阪府岸和田市)
詳しくは https://www.maff.go.jp/j/nousin/kaigai/ICID/his/abstruct.html をご覧下さい。
2 入鹿池について
愛知県北西部の犬山市に位置する、堤高25.7m、堤長724.1m、有効貯水量1,518万立法メートルの入鹿池は、全国最大規模を誇り、2市2町(犬山市、小牧市、大口町、扶桑町)に及び642haの受益地へかんがい用水を供給している農業用ため池である。四方を本宮山、尾張富士、白山の尾張三山と今井山に囲まれ、桜やツツジに彩られ、渡り鳥が飛来するなど風光明媚な景勝地として全国的に有名であり、2010年(平成22年)に、農林水産省の「※ため池百選」にも選定されている。
※ため池百選 : 農業者の減少、高齢化の中で管理が難しくなりつつあるため池について、その歴史や多様な役割、保全の必要性を国民の皆様に理解いただく契機とするため、農業用の水源として秀でた特徴を有するため池100地区を「ため池百選」として選定したもの。