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研究報告第43号-抄録005
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羽性遺伝子型の違いによる名古屋種雄の羽性形質の特徴
キーワード
摘要
本研究は名古屋種雄における遅羽性(K)および速羽性(k+)遺伝子が育成期の羽根の伸長に及ぼす影響を明らかにするため、遅羽性・ホモ接合体(K/K)、遅羽性・ヘテロ接合体(K/k+)および速羽性(k+/k+)の遺伝子型間で認められる羽根の長さの差異について調査した。さらに、同じ遅羽性を示すK/KとK/k+の間で顕著な差がみられる羽性形質を指標にして、K/Kだけを効率的に区分できる手法について検討した。
試験1、2では、それぞれの遺伝子型の雄について孵化時の第2副翼羽と2~12週齢時の尾羽の長さを調査した。
その結果、孵化時の第2副翼羽の長さおよび2~6週齢時の尾羽の長さはK/K、K/k+、k+/k+の順に短く、各遺伝子型間には有意差が認められた。さらに、K/KとK/k+については8~12週齢時の尾羽の長さにおいても有意差が検出され、特に、8および10週齢時においては顕著な差が認められた。
そこで、試験3では、8および10週齢時の尾羽の長さが雄の遅羽性集団からK/K個体だけを区分するための指標として利用できるか検討した。
その結果、8週齢時に7cm以下の個体は96.6%、10週齢時に8cm以下の個体は100%の精度でK/Kと判定できた。
このように、尾羽の長さによるK/KとK/k+の判定法は容易であるため、DNA解析技術と組み合わせて利用することで、名古屋種の遅羽性系統の造成や維持が効率的になると期待できる。
著者
中村明弘:畜産研究部
神作宜男:麻布大学獣医学部
近藤一:畜産研究部(退職)
野田賢治:畜産研究部(現企画普及部)
問合せ先
愛知県農業総合試験場
研究戦略部企画調整室
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