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研究報告第44号-004
ダイズほ場に発生するマメノミドリヒメヨコバイとその寄生蜂キマダラカマナシカマバチの発生消長および寄生動態と殺虫剤処理の影響
キーワード
マメノミドリヒメヨコバイ、キマダラカマナシカマバチ、発生消長、寄生動態、農薬影響、ダイズ
摘要
2009年から2011年の3年間に愛知県のダイズほ場において、マメノミドリヒメヨコバイとその寄生蜂キマダラカマナシカマバチの発生消長および寄生動態と殺虫剤散布の影響について調査を行った。
殺虫剤無処理ダイズほ場におけるマメノミドリヒメヨコバイ成虫個体数は9月以降に増加し、9月中旬から10月上旬にピークを迎えた。予察灯によるミドリヒメヨコバイ類の誘殺個体数は6月から9月までに3回のピークを示し、ほ場での発生消長を考慮すると、少なくとも4世代以上であることが確認された。
9月上・中旬のマメノミドリヒメヨコバイに対するカマバチ寄生率は20%以上で推移し、同時期各年の最高寄生率はそれぞれ34.2、44.3、44.1%であった。9月中旬以降の寄生率の低下とマメノミドリヒメヨコバイの個体数の増加から、ダイズほ場のマメノミドリヒメヨコバイ個体数は、カマバチの寄生によってある程度制御されていると考えられる。
マメノミドリヒメヨコバイの雌雄に対するカマバチの寄生選好性は認められなかったが、寄生部位は腹部右側より左側が多い傾向がみられた。
ネオニコチノイド系殺虫剤であるチアメトキサム水和剤種子処理はマメノミドリヒメヨコバイ成虫の個体数に長期間大きな影響を与え、結果的にキマダラカマナシカマバチの個体数も少なくなることが明らかになった。
著者
西本浩之:環境基盤研究部
落合幾美:環境基盤研究部(現企画普及部)
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ダイズほ場に発生するマメノミドリヒメヨコバイとその寄生蜂キマダラカマナシカマバチの発生消長および寄生動態と殺虫剤処理
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