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住宅用太陽光発電設備の保守点検等について
1.住宅用太陽光発電設備の保守点検について
愛知県は住宅用太陽光発電設備の設置基数が全国一位であり(平成30年度末現在)、クリーンな太陽光による発電は、家庭における二酸化炭素排出量の削減に貢献しています。
一方で、太陽光発電設備は長期間使用すると、太陽電池やパワーコンディショナに破損や故障が起き、発電量の低下、事故等を引き起こす可能性があります。
固定価格買取制度で売電を行っている場合、FIT法の改正により、適切に保守点検を実施することが認定基準となったため、保守点検の実施を怠ると、事業計画が取り消される恐れがあります。(出典:資源エネルギー庁「事業計画策定ガイドライン(太陽光発電)」)
そのような事態を防ぐために、定期的に太陽光発電設備の保守点検を受けることをお勧めします。
なお、改正FIT法については資源エネルギー庁「なっとく!再生可能エネルギー」をご覧ください。
2.太陽光発電設備の部位と点検頻度
太陽光発電設備は、太陽の光エネルギーを受けて太陽電池が発電する設備のことです。主に以下の部分から構成されています。
(1) 太陽電池
太陽の光エネルギーを直接電気に変換する装置。
(2) パワーコンディショナ
太陽電池で発電した直流電力を交流電力に変換するための装置。
(3) 架台
太陽電池を屋根に取り付ける台のこと。
(4) 接続箱
太陽電池からの直流配線を一本にまとめ、パワーコンディショナに送るための装置。
資源エネルギー庁の調べ(出典:調達価格等算定委員会(第25回)配布資料)によると、住宅用の太陽光発電設備は、発電量維持・安全性確保の観点から定期点検(4年ごとに1回以上)が励行されており、1回当たり一般的に2万円程度の費用が必要であり、また、パワーコンディショナは太陽電池が稼働する約20年の間に一度は交換され、その費用は平均20万円程度とされています。
3.住宅用太陽光発電設備の保守点検、修理を受けるには
多くのメーカーが、独自に設備全体の保証を実施しています。
太陽光発電設備の保証内容や保守点検の依頼については、設置事業者やメーカー等にお問い合わせください。
また、太陽光発電設備の破損、故障が発生した場合には、むやみに近づかず、設置事業者やメーカー等へご連絡ください。
4.災害時の太陽光発電設備の利用
災害により長期間停電になった場合でも、太陽光発電設備に備わっている自立運転機能を活用することで、電力を使うことができます。
停電時の太陽光発電設備の利用については環境省「太陽光発電の賢い使い方~停電・災害時の自立運転コンセントの活用~」をご覧ください。
一方で、豪雨、台風や震災といった災害時には、太陽光発電設備の浸水、破損する場合があります。太陽光発電設備は、浸水、破損をした場合であっても光が当たれば発電をすることが可能です。このため、破損箇所等に触れた場合、感電をするおそれがあります。浸水、破損した太陽光発電設備には、むやみに近づかないよう、十分ご注意ください。
太陽光発電設備の感電防止については経済産業省「水没した太陽電池発電設備による感電防止についてのお願い(周知)」をご覧ください。
また、復旧作業に当たられる際には、設置事業者に事前確認を行うなど十分ご留意ください。
5.その他
事業用太陽光発電設備の保守点検を含む太陽光発電全般については、一般社団法人太陽光発電協会のホームページをご覧ください。
6.関連する本県の施策
本県では、家庭における二酸化炭素の排出量を削減するため、市町村と協調し、住宅用地球温暖化対策設備(太陽光発電設備、家庭用エネルギー管理システム(HEMS)、燃料電池、蓄電池、電気自動車等充給電設備、高性能外皮等、断熱窓改修工事)の導入に補助を行っています。
詳細は「愛知県住宅用地球温暖化対策設備導入促進費補助金」のページをご覧ください。