本文
ツヤハダゴマダラカミキリの駆除にご協力ください!
外来生物ツヤハダゴマダラカミキリによる被害が拡大しています。
ツヤハダゴマダラカミキリとは
ツヤハダゴマダラカミキリは、中国東部から朝鮮半島を原産地とする外来のカミキリムシです。幅広い植物を幼虫の食樹とし、北米やヨーロッパで街路樹や公園樹木を枯らすなど大きな被害を出しています。このため、国際自然保護連合(IUCN)が定める「世界の侵略的外来種ワースト100」にも選出されています。2023年9月1日には、外来生物法に基づく特定外来生物にも指定されました。
愛知県内における確認状況
ツヤハダゴマダラカミキリは、愛知県内ではこれまでに名古屋市、岡崎市、瀬戸市、豊田市、安城市、西尾市、尾張旭市、みよし市、長久手市、東郷町において成虫及び街路樹等への加害が確認されています。また、豊橋市及び一宮市においても、本種のものと思われる街路樹への加害が確認されています。
本県におけるツヤハダゴマダラカミキリの被害木は、侵入当初にはアキニレが中心でしたが、その後、カエデ類やヤナギ類、カツラでも被害が発生するなど、被害樹種が拡大しています。また、原産国や先に侵入が確認された北米・ヨーロッパでは多様な樹種を加害することが報告されており、今後、他の樹種にも被害が広がる可能性があります。
本県におけるツヤハダゴマダラカミキリの被害木は、侵入当初にはアキニレが中心でしたが、その後、カエデ類やヤナギ類、カツラでも被害が発生するなど、被害樹種が拡大しています。また、原産国や先に侵入が確認された北米・ヨーロッパでは多様な樹種を加害することが報告されており、今後、他の樹種にも被害が広がる可能性があります。
ゴマダラカミキリとの関係
本県を含め、日本には在来のゴマダラカミキリが生息しています。ツヤハダゴマダラカミキリはゴマダラカミキリの近縁種であり、両種の姿はとてもよく似ています。
【主な形態の違い】
- ゴマダラカミキリは前翅のつけ根に細かい突起や点刻があるが、ツヤハダゴマダラカミキリは滑らか
- ゴマダラカミキリは前胸部に1対の白斑がある(個体によっては非常に薄い場合がある)が、ツヤハダゴマダラカミキリにはない
- ゴマダラカミキリは小循板(左右の前翅のつけ根の間にある三角形の部分)に白斑がある(個体によっては非常に薄い場合がある)が、ツヤハダゴマダラカミキリにはない
[上]ツヤハダゴマダラカミキリ [下]ゴマダラカミキリ (戸田尚希氏撮影)
※ 小循板が黒いものが必ずしもツヤハダゴマダラカミキリとは限りませんが、少なくとも小循板が白いものは在来のゴマダラカミキリです。
【生態・影響の違い】
ゴマダラカミキリもミカン類やイチジクの害虫として知られていますが、ゴマダラカミキリは幼虫が樹木の根際のみを食害するのに対し、ツヤハダゴマダラカミキリは地上2~5mという高い位置の主幹まで加害することや、やや弱った樹木を加害する傾向があることなどから、樹木へ与える被害はより深刻になります。また、樹木に穿孔する位置が高いことからそもそも被害に気づきにくく、気がついたときには被害が深刻化しているといった場合も少なくありません。さらに、ゴマダラカミキリと異なり、ツヤハダゴマダラカミキリの侵入は現在のところ樹木の少ない都市部が中心のため、生息密度が高くなる(限られた樹木に被害が集中する)ことで樹木を枯らす可能性がより高くなります。
ゴマダラカミキリもミカン類やイチジクの害虫として知られていますが、ゴマダラカミキリは幼虫が樹木の根際のみを食害するのに対し、ツヤハダゴマダラカミキリは地上2~5mという高い位置の主幹まで加害することや、やや弱った樹木を加害する傾向があることなどから、樹木へ与える被害はより深刻になります。また、樹木に穿孔する位置が高いことからそもそも被害に気づきにくく、気がついたときには被害が深刻化しているといった場合も少なくありません。さらに、ゴマダラカミキリと異なり、ツヤハダゴマダラカミキリの侵入は現在のところ樹木の少ない都市部が中心のため、生息密度が高くなる(限られた樹木に被害が集中する)ことで樹木を枯らす可能性がより高くなります。
ツヤハダゴマダラカミキリを見つけたら
防除の実施
【成虫の場合】
ツヤハダゴマダラカミキリの成虫を見つけた際には、被害の拡大を防ぐため、殺虫剤を使用する、踏み潰す等して確実に駆除してください。
ツヤハダゴマダラカミキリの成虫を見つけた際には、被害の拡大を防ぐため、殺虫剤を使用する、踏み潰す等して確実に駆除してください。
【幼虫の場合】
アキニレやカエデ類、ヤナギ類、カツラなどの幹の目線より高い位置に、直径10~15mm程度の複数の丸い穴が開いていたり、白く粗い繊維質の木くず状のものが出ていたりした場合には、本種による食害を受けている可能性があります。中に幼虫がいる場合、被害木を放置すると、成虫が拡散するだけでなく、落枝や倒木が発生する恐れがあるため、木の中にいる幼虫を防除する必要があります。
木の中の幼虫を防除する方法としては、物理的防除と化学的防除があります。
本種は木の高い位置に穿孔するため、物理的防除の中でも掘り取り等の対応は難しいですが、アキニレのように剪定に強い樹種の場合、被害木を目線の高さで伐採し、焼却、破砕あるいは燻蒸することで内部の幼虫を駆除することができます。
なお、幼虫が中にいる状態の樹木(伐採後)を処分施設まで運ぶ行為は、「生きた状態の特定外来生物の運搬」に該当しますので、行う際には環境大臣及び農林水産大臣が定める要件を満たす必要があります。
また、農薬を用いた化学的防除の場合は、使用対象・使用方法・使用量など、農薬取締法に基づく登録内容を遵守する必要があります。
ツヤハダゴマダラカミキリに使用可能な農薬の検索はこちら
ツヤハダゴマダラカミキリ成虫の脱出口 (戸田尚希氏撮影)
情報の提供・登録
ツヤハダゴマダラカミキリの成虫や、幼虫による食害を受けている可能性の高い樹木を発見した時は、周囲でも被害が発生している恐れがあるため、市町村担当課や確認した市町村を所管する県民事務所等環境保全課、あるいは県自然環境課へご連絡をお願いします。
また、以下の「外来カミキリムシアンケート」から情報の登録にご協力ください。
また、以下の「外来カミキリムシアンケート」から情報の登録にご協力ください。