第10 その他感染症の予防の推進に関する重要事項

施設内感染の防止
 病院、診療所、老人福祉施設等において感染症が発生又はまん延しないよう、県等は、最新の医学的知見等を踏まえた施設内感染に関する情報をこれらの施設の開設者又は管理者に対し適切に提供する。また、これらの施設の開設者又は管理者は、提供された感染症に関する情報に基づき、必要な措置を講ずるとともに、普段より施設内の患者及び職員の健康管理を進めることにより、感染症が早期発見されるように努める。さらに、医療機関は、院内感染対策委員会等を中心に院内感染の防止に努めることが重要であり、実際にとったこれらの措置等に関する情報について、県等や他の施設に提供することにより、その共有化に努める。
 また、県等は、施設内感染に関する情報や研究の成果を、医師会等の関係団体等の協力を得つつ、病院、診療所、老人福祉施設等の現場の関係者へ普及するよう努める。
 

災害防疫
 災害発生時の感染症の発生の予防及びまん延の防止の措置は、生活環境が悪化し、被災者の病原体に対する抵抗力が低下する等の悪条件下に行われるものであるため、知事等は迅速かつ適確に所要の措置を講じ、感染症の発生及びまん延の防止に努める。その際、県等は、保健所等を拠点として、迅速な医療機関の確保、防疫活動、保健活動等を実施する。
 

動物由来感染症対策

(1)

 知事等は、動物由来感染症に対する必要な措置等が速やかに行えるよう、獣医師に対し、法第13条第1項に規定する届出の義務について周知するとともに、関係機関及び獣医師会等の関係団体と連携を図り、県民への情報提供を行う。
(2)  ペット等の動物を飼育する者は、(1)により県民に提供された情報等により動物由来感染症に関する正しい知識を持ち、その予防に必要な注意を払うよう努める。

(3)

 知事等は、積極的疫学調査の一環として動物の病原体保有状況調査(動物由来感染症の病原体の動物における保有の状況に係る調査をいう。)等により、保健所、県衛生研究所、名古屋市衛生研究所、県動物保護管理センター等が連携を図りながら動物由来感染症に関する情報を広く収集する。
(4)  動物由来感染症の予防及びまん延の防止の対策については、媒介動物対策や、動物取扱業者等への指導、獣医師との連携等が必要であることから、県等の感染症対策部門において、ペット等の動物に関する施策を担当する部門と適切に連携をとりながら対策を講ずる。
 

外国人に対する適用
 県及び市町村は、国内に居住し又は滞在する外国人に対しても法が同様に適用されるため、これらの者に対し、関係機関の窓口に感染症対策について外国語で説明したパンフレットを備える等情報の提供に努める。


前のページへ前へ   

トップページへ戻る