ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ
現在地 ホーム > 知事記者会見 > 年別一覧 > 2022年 > 2023年5月1日(月曜日)午前10時

本文

2023年5月1日(月曜日)午前10時

ページID:202305001 掲載日:2023年5月16日更新 印刷ページ表示

1 知事発言

 それではですね、ゴールデンウイークの谷間のですね、平日でございますが、カレンダーどおり仕事をやっていきたいというふうに思っております。あと発表事項、今日はちょっと多くなっておりますが、一つ一つ申し上げたいと思います。

(1)知事の米国渡航について

【知事会見】知事の米国渡航について - 愛知県 (pref.aichi.jp)

 まずはですね、一つ目でございます。この週末から5年ぶりにアメリカ渡航いたしますので、その日程等を発表させていただきます。

 5月7日から18日、朝、帰ってきますので、中部空港に、18日は朝から仕事をやります。普通に仕事をやりますので、よろしくお願いいたします。

 アメリカ・テキサス州のオースティン、ダラス、ヒューストン、そしてワシントンD.C.を訪問いたします。5年ぶりの訪問でございます。日程を御覧いただきながらお聞きをいただきたいとふうに思っております。

 まず、8日はですね、オースティンで、この資料の2ページ、3ページを御覧いただきたいと思いますが、7日にまず中部空港から成田経由でオースティンに参りまして、8日月曜日はですね、まず、世界最大級の複合イベント、「サウス・バイ・サウスウエスト」の主催団体である、このインタラクティブ部門ディレクターのヒュー・フォレスト氏と面談をいたします。この方とは前にもお会いしております。愛知県では、2019年以降、県内の大学の学生・研究者グループをこのイベントへ派遣をし、研究成果を発表しております。ということでございまして、この「サウス・バイ・サウスウエスト」はですね、2019年以来ずっと中止であったり、オンラインで出たりで今年の3月はもう2チーム3名を派遣しております。引き続きやっていければと思っております。これはアメリカでも大変有名なイベントでありまして、革新的なテクノロジーや厳選された音楽、映画の発表、投資家との出会いということで、インタラクティブ、テクノロジーと音楽、映画の複合・総合イベントということで、インタラクティブ部門には10万人が参加をし、音楽部門は3万人、映画部門は1万人ということで、毎年3月に開催しております。インタラクティブ部門では、ここからツイッターでありますとかAirbnb(エアビーアンドビー)が世に出たきっかけになったイベントだということでございます。

 次に、グレッグ・アボット知事とですね、面談をいたします。2016、18と私、テキサスでお会いして、19年9月はアボット知事がこちら日本に来て、この県庁でお会いをし、これで4回目ということになります。またしっかりとね、交流の促進を図っていきたいと思います。

 また、同日に、オースティンにおけるスタートアップ・エコシステムの中核であるテキサス大学オースティン校を2018年以来5年ぶりに訪問いたしまして、ソニア・ファイゲンバウム副学長と会談をいたします。同校との連携は本県のスタートアップ事業の礎でありまして、今回の会談では、長年の協力への感謝を伝えるとともに、更なる連携強化へつなげていきたいというふうに考えております。

 ということでございまして、まず、テキサス州との関係を補足いたしますと、2017年以降ですね、サンアントニオ市の高校生が来県をしておりまして、愛知県の高校生もコロナ前は派遣をいたしておりまして、コロナでちょっと中断しておりましたが、また再開をしたいと思います。また、今年の夏にはですね、サンアントニオ市の高校生が来県をする予定ということでございます。

 テキサスとはですね、2016年4月に友好交流及び相互協力に関する覚書を締結しておりまして、愛知県の企業、トヨタグループを始めですね、JR東海、JERAなどですね、31社が進出をし、活発にビジネスを行っているということで、今後もビジネス、観光、教育、文化面でウィン・ウィンの関係をつくっていきたいというふうに思っております。

 続いて、このテキサス大学オースティン校との交流でございますけれども、2019年2月からスタートアップの分野で連携をし、共同事業を実施しております。愛知県のスタートアップ施策は、このテキサス大学オースティン校との意見交換、交流から始まったという経緯がございます。引き続きしっかりと進めていきたいというふうに思っております。後ほど、テキサスの関係のスタートアップ事業について、また更に申し上げたいと思います。

 次にですね、資料の2ページに戻っていただきますと、9日には小牧に本社を置くCKD(シーケーディー)が22年4月にオースティンに工場を竣工いたしましたので、そこを視察いたします。

 それからですね、同日9日、またオースティンからダラスへ移動いたしまして、ダラス・フォートワースの日米協会主催の歓迎レセプションに出席をいたします。同協会が日米関係の増進に貢献したと認められる人物に贈呈するDistinguished Leader Award(ディスティングウイッシュト・リーダー・アワード)を創設し、この度、私がその第1回受賞者として同賞をいただけるということでございますので、行ってまいりたいと思っております。

 10日水曜日は、プレイノ、ダラスの北ですね、近隣ですが、そこに北米トヨタ本社、デンソーのイノベーション&コネクテッドサービスセンター、NTTデータを訪問いたします。

 また、この4月に本県を訪問していただきましたプレイノ市長と面談をさせていただくということでございまして、その後、ヒューストンに移動するということでございます。

 続きまして、ヒューストン滞在中の11、12の2日間、今、これ、日程調整中ではございますが、訪問することは確定しており、時間を調整しているということでございまして、MD(エムディー)アンダーソンがんセンター、テキサス・メディカルセンター、そしてジョンソン宇宙センターの3か所を訪問する予定でございます。

 まず、MDアンダーソンがんセンターは、世界最先端と言われるがんセンターでありまして、愛知県がんセンターが今後も引き続き日本をリードし、世界に発信できる医療・研究を推進できるよう、本県との広範なパートナーシップの形成に向け、意見交換や施設見学を行い、知見を深めてまいります。

 このMDアンダーソンがんセンターというのは世界最大規模の病院と研究所を併設する総合がんセンターでありまして、テキサス大学の傘下にありまして、職員数は2万2,000人、外来患者が年間150万人、入院患者が年間17万人以上ということで、業績も全米第1位ということでございます。この後出てきます、これを含めるのがテキサス・メディカルセンターでございますが、100年以上にわたってヒューストンのオイルマネーをつぎ込んでですね、整備をしてきたという全米第1位のですね、メディカルセンターであり、医療複合・総合施設といった場所でございます。そうしたところをしっかりと訪問をしてまいりたいというふうに思っております。

 それからですね、原稿の3ページですが、MDアンダーソンがんセンターを始めとする医療機関の集積地であるテキサス・メディカルセンターでは、同センターを運営するイノベーション研究所においてマーカス・ネルソン副センター長と面談をし、医療分野でのイノベーションの取組についても意見交換を行うということにいたしております。

 テキサス・メディカルセンターはですね、世界最大の医療研究機関の集積地でありまして、60以上の医療研究機関と総合病院と専門病院とメディカルスクールとコミュニティーカレッジを構えて、多くのホテルも隣接をしております。センター内の各機関全体で10万人以上の雇用、先ほどがんセンターが2万2,000人と言いましたけど、10万人以上の雇用で年間延べ患者が1,000万人を超え、手術件数が約18万件以上と、このテキサス・メディカルセンターの国内総生産が250億米ドル、約2.7兆円ということでございます。すさまじい規模のメディカルセンターということでございます。このセンターでは、イノベーションと研究にも取り組んでおりまして、最高の頭脳と最高のイノベーターを集めて、まさにヘルスケアのイノベーションの拠点と言っても過言ではないというふうに思っておりまして、そこのマーカス・ネルソン副センター長と面談をし、センターの役割、取組内容、医療機関等の教育体制などなど、いろいろ意見交換を行い、また、医療テックという形でも提携ができればと思っております。併せて、MDアンダーソンがんセンターはその一部なので、そこともですね、共同研究プロジェクトの立ち上げだとか人事交流だとかね、スマートホスピタルなど、MDアンダーソンがんセンターと愛知県がんセンターのパートナーシップの形成に向けた第一歩になればというふうに思って訪問をさせていただきたいというふうに思っております。

 続いてですね、ジョンソン宇宙センターも訪問いたしますが、これは今年の2月だったか、NASAの長官が来たのは。

【政策企画局長】 はい。そうです。

【知事】 ワシントンにありますNASAの長官が、この方、上院議員もやられた方ですけれども、訪問されまして、またワシントンでも訪問しますよと言っておりますが、ヒューストンにその宇宙センターがあり、宇宙飛行士の訓練だとか研究だとか、そうした養成所をここでやっております。打ち上げるのはフロリダと、本部はワシントンと、こういうことでありますので、愛知県はね、航空宇宙産業の中心地でもありますので、この機会に視察をさせていただき、連携ができればと思っております。

 続いてですね、13日以降はですね、移動し、14日日曜日ですが、以降ワシントンD.C.を訪問させていただきます。14日日曜日にはホロコースト記念博物館を訪問いたします。これは本県が2018年10月に瑞陵高校に整備をいたしました杉原千畝氏の人道的功績を顕彰する屋外型展示施設「杉原千畝広場 センポ・スギハラ・メモリアル」に関する資料を寄贈してまいります。

 併せて、15日月曜日には米国ユダヤ人協会も訪問いたします。ここでも「杉原千畝広場 センポ・スギハラ・メモリアル」に関する資料を寄贈してまいります。

 このワシントンD.C.にありますホロコーストミュージアムは、カーター元大統領の呼び掛けにより設立が決定をし、1993年4月に開館をした世界最大規模のホロコーストミュージアムということでございます。ナチス・ドイツが行ったユダヤ人の大量虐殺などをテーマとして資料等の整備をし、展示をするというものでございまして、私どもが2018年10月に杉原千畝メモリアルを造るときに、大量の資料をですね、無償でこのホロコーストミュージアムから提供いただいたということ、それから昨年訪問いたしましたイスラエルでの、エルサレムでのヤド・ヴァシェムにおいても、あそこも一つのホロコーストミュージアムでありますが、大量の資料をいただきました。一番たくさんはこちらのワシントンのミュージアムからいただきましたので、そのお返しということで、このセンポ・スギハラ・メモリアルの完成記念冊子、概要説明資料、それから完成後の外観の写真を納めたアルバムも併せて寄贈をさせていただきたいということでございます。答礼といった意味もございますので、よろしくお願いいたします。同じくユダヤ人協会にも同様の目的で訪問をさせていただきたいというふうに思っております。

 その後ですね、15日、トヨタのワシントンD.C.オフィス、また戦略国際問題研究所を訪問いたします。

 そして16日火曜日にはインディアナ州、ケンタッキー州等選出の連邦議会議員と面談をいたしまして、愛知県との交流促進に関する御支援をお願いし、日米関係の更なる強化に向けて意見交換をしてまいりたいというふうに思っております。これも何度もお会いした方もありますが、初めてお会いする方もあります。愛知県及び愛知県企業とのですね、関係の深い州の上院議員、下院議員さん、今のところですね、上院議員さん4名、下院議員3名はアポが取れておりますので、お話をさせていただきたいと思います。

 その中にはですね、テネシー州選出のハガティ上院議員、前の駐日大使ですね、ハガティさんに申し込んだらすぐアポイントをいただきましたけどもね、ありがたいことでございまして、駐日大使のときは何度も何度も何度もお会いしておりますので、懐かしい面談になるのではないかと思いますが、こういった形で積み重ねていくということは大事なことかなというふうに思っております。ということでアメリカ訪問でございます。しっかりとやっていきたいというふうに思っております。ちょっと長くなりますが、そうしょっちゅう行けるわけではありませんので、行った機会にですね、特にアメリカもやはり政治の中心はワシントンですから、連邦議員さんにはお会いをして意思疎通をしっかり図っていきたいというふうに思っております。よろしくお願いいたします。

 いずれにしても、これだけ濃密な日程をつくるのは結構大変でありますけども、こういったことで連携、連絡しながらやっていくことが私ども県庁の組織というか、職員にとっても一つの財産になるのではないかと、いい経験になるのではないかというふうに思っております。これからグローバル社会の中で活躍していくためにはこのくらいのことで臆することなくですね、どんどん申し入れていって連携をしていくということは大変大事なことだというふうに思っております。正直言ってこれだけのアポイントは取れませんよ、普通。なかなかアメリカの連邦議員は偉いからね、そう簡単に日本の国会議員と会ってくれませんからね、ありがたいことでございます。しっかりやってまいります。

(2)A2(Aichi-Austin)Innovation kick-start Programテキサス大学連携事業の成果及び今年度事業について

【知事会見】テキサス大学連携事業の成果及び今年度事業について - 愛知県 (pref.aichi.jp)

 続きましてですね、二つ目でございまして、同じくです。関連ですが、A2(Aichi-Austin)Innovation kick-start Program(あいち・オースティン・イノベーション・キックスタート・プログラム)テキサス大学連携事業の成果及び今年度の事業について申し上げます。

 愛知県は、2018年10月に策定いたしました「Aichi-Startup(アイチスタートアップ)戦略」に基づいて、本県産業の成長を促進させるスタートアップ・エコシステムの形成に向けた取組を進めております。

 海外連携事業や国内展開事業を始めとする2022年度の主要事業の成果を報告いたします。

 1回目となる本日は、アメリカ・テキサス大学オースティン校との連携事業でございます。

 これは去年もそうですが、いろんな各地区とやっておりますので、それぞれちょっと束ねましてね、アメリカの次は中国とかフランスとかシンガポール国立大学との提携でありますとかね、今回はイスラエルもありますが、そうしたところとこういうふうにやっておりますということをそれぞれまとめて成果を御報告し、今年度こういうふうにやるということも明らかにしたいというふうに思っております。

 愛知県は現在、海外5か国とですね、世界で最先端のスタートアップ・エコシステムの核となる14の支援機関や大学と連携しておりまして、最初に共同事業を実施したのがテキサス大学オースティン校でありまして、本校とは2019年2月からグローバルに活躍するスタートアップの創出・育成や、県内スタートアップ支援機関の強化等を図るA2(Aichi-Austin)Innovation kick-start Programを実施しております。

 記者発表資料をですね、御覧をいただきたいと思いますが、1ページ目はその趣旨でございますね。それから、2ページがその海外5か国とはこういうふうにやっておりますよという中で、その中での一番しょっぱながこのテキサス大学オースティン校ということでございます。ノーベル賞受賞者も輩出する大変レベルの高い大学でございます。

 発表資料の3ページがこれまでの経緯であります。テキサス州とは2016年4月に相互協力に関する覚書を締結し、その州都であるオースティン市は世界を代表するスタートアップ・エコシステムの先進地の一つでございます。

 2018年に私がテキサス大学を訪問して以来、産学官連携で次々とイノベーションが創出される「オースティン・モデル」を参考として、愛知県におけるスタートアップ・エコシステムの形成について意見交換が始まり、現在のA2(Aichi-Austin)Innovation kick-start Programの実現につながっております。

 このプログラムの事業概要について、記者発表資料の4ページ「2 事業概要」を御覧いただきたいというふうに思います。このプログラムでは大きく分けて二つの取組を行っております。

 一つ目がですね、スタートアップに対して、テキサス大学オースティン校独自の方法論で作成した事業加速レポートの提供や、同校のネットワークを活用してビジネスパートナーの探索・連携支援を行う「スタートアップ北米展開支援プログラム」であります。

 二つ目は資料の5ページにある県内のスタートアップ支援機関に対して、ビジネス立ち上げのサポートのノウハウを提供していただく「支援機関向けプログラム」であります。

 これらの施策の成果については記者発表資料6ページのこれまでの成果に年度ごとの参加者数などの実績を記載いたしているということでございまして、4、5で6と、こうした方々の御参加を得ている実績でございます。

 次に、表の下に(2)として2022年度の具体的な成果事例を記載しております。「スタートアップ北米展開支援プログラム」では、参加スタートアップ3社のうち1社がアメリカのLED製造・販売企業と秘密保持契約(NDA)を締結するとともに、試作品の提供に至りまして、現在、販売代理店契約に向けて調整中でございます。

 また、別のスタートアップでは、アメリカの精密農業支援を行う企業と秘密保持契約締結に至りまして、現在は事業提携に向けた協議を行っているというところでございます。

 次に、「支援機関向けプログラム」についてです。新型コロナウイルスの影響による制限が緩和されたことから、3年ぶりにテキサス大学オースティン校の専門家が来日され、スタートアップの海外での資金調達方法、海外ビジネス展開に向けた計画策定等を学ぶワークショップを開催し、延べ29名の方に参加をいただきましたという実績が上がっております。

 最後に、今年度の施策について説明をいたします。記者発表資料の7ページ「4 2023年度事業について」を御覧ください。

 「スタートアップ北米展開支援プログラム」におきましては、引き続き3社のスタートアップに対する北米市場進出を支援してまいります。具体的には、テキサス大学オースティン校のネットワークを活用したビジネスパートナーの探索・連携支援や、北米で開催される展示会等の現地出展を支援いたします。

 次に、「支援機関向けプログラム」については、昨年度に引き続きテキサス大学オースティン校関係者と連携したワークショップを行う予定です。

 最後に、「SMS出展」について、2024年3月に愛知県国際展示場で開催される「SMART MANUFACTURING SUMMIT BY GLOBAL INDUSTRIE(スマート・マニュファクチャリング・サミット・バイ・グローバル・インダストリー)」へのアメリカのスタートアップ3社の出展支援を行う予定であります。

 今月7日からの渡航で、テキサス大学オースティン校を再訪し、この地域のスタートアップ支援ノウハウの蓄積や、スタートアップの海外展開支援における連携など、協力関係を更に強化することにより、愛知独自のスタートアップ・エコシステムの形成を推進してまいります。ということでございまして、積極的に引き続き進めていきたいというふうに思っております。

 なお、ちょっと補足いたしますと、このテキサス州、州都オースティンはですね、1970年代までは大学と州政府の機関のみを中心とする学生と官庁の街でありましたが、1980年代以降、このテキサス大学オースティン校のICスクエア研究所が中心になって、スタートアップ支援、インキュベーション創出、起業をどんどん進めてきたと。その結果、IBM、モトローラ、テキサス・インスツルメンツなどの大企業が進出し、テキサス大学生であったマイケル・デルがデル・コンピュータをここで創業したということ、それからIBMオースティンから複数のスピンオフ企業がどんどん出てきて「オースティン・モデル」という世界有数のですね、スタートアップ・エコシステムが形成されて、今やシリコンバレーを追ってですね、シリコンヒルズと呼ばれていると。さらに、オースティン郊外にイーロン・マスクのテスラも本拠地とギガファクトリーを造ったということで、ますます注目をされているということでございます。

 愛知県ではですね、このテキサス州との協定・交流の中で、「オースティン・モデル」の方法論や支援ネットワークを吸収し、愛知県におけるスタートアップ・エコシステムの形成・充実に努めることでやってきたと。今はフランスのパリのSTATION Fとの関係がSTATION Aiでは極めて重要でありますが、スタートアップ・エコシステムを作る当初のきっかけはこの「オースティン・モデル」であったということでありますし、彼らも惜しげもなくですね、ノウハウを提供していただいているということでございまして、この世界はこういうことなんだなと。どんどんどんどん、別に囲い込むわけじゃなくて、どんどんどんどん広げていって仲間を増やし増殖をしていくということなんだというのが本当によく分かったということでございます。ということで、私ども愛知県のスタートアップ・エコシステムのロードマップをこのテキサス・オースティンとの交流の中で作ることができたということが一番大きなポイントだなというふうに思っております。「スタートアップ北米展開支援プログラム」で2022年度までですね、スタートアップの知見習得に41名が参加し、事業加速レポートの提供24社、海外展開ハンズオン支援の提供18社に行ったということでございますし、スタートアップのうち、このハンズオン支援を受けたスタートアップの延べ16社がテキサス大学の専門家の支援を通して秘密保持契約を締結するか、サンプル提供に至っているということで、効果は上がっているということでございます。

 以上がテキサスとの交流ということでございました。

(3)あいちモビリティイノベーションプロジェクト 「空と道がつながる愛知モデル2030」の開始について

【知事会見】あいちモビリティイノベーションプロジェクト 「空と道がつながる愛知モデル2030」を開始します - 愛知県 (pref.aichi.jp)

 続きまして、最後の三つ目の発表でございます。

 あいちモビリティイノベーションプロジェクト 「空と道がつながる愛知モデル2030」の開始について申し上げます。

 こちら(モニター)も御覧ください。

 愛知県は、民間提案を起点として、社会課題の解決と地域の活性化を図る官民連携プロジェクトの創出を目指す「革新事業創造戦略」を2022年12月に策定いたしました。

 そして、この戦略に基づいて産学官金の多様な主体からイノベーション創出に向けたプロジェクトのアイディアを受け付ける「革新事業創造提案プラットフォーム、A-idea(アイディア)」をWeb上で運用しております。

 このプラットフォームで受け付けたアイディアは、有識者で構成する「革新事業創造戦略会議」において3月24日に審査され、株式会社プロドローンの提案「空と道がつながる愛知モデル2030」が革新性を持った優れた提案に選定をされました。

 愛知県としても、これまでドローンや自動運転の社会実験、社会実装に向けた取組を積極的に実施していることや、自動車産業・航空宇宙産業の集積地という特性を生かせることに加え、愛知県基幹的広域防災拠点と連携した防災の観点や、新たな産業の創出といった観点で県の目指すべき姿と合致すると評価をしております。

 そこで、この度、『あいちモビリティイノベーションプロジェクト』を立ち上げ、「空と道がつながる愛知モデル2030」を進めていくことといたしました。

 本プロジェクトの概要について、資料1の2ページを御覧いただきたいと思います。資料があります。資料1のこれが表紙ですね。こちらに出てきますので、これが2ページね、この(モニターの)画面の方と資料も同じですが、御覧をいただきたいと思います。

 本プロジェクトでは、空と人、空とモノ、道と人、道とモノの四つの領域がつながり、ドローンや空飛ぶクルマ、自動運転車両が同時に安全に制御され、人やモノの移動に「境界」がなくなる新しいモビリティ社会の実現を目指します。

 3ページ目、この取組により三つの社会課題の解決を図っていきます。まず、「物流クライシス」を克服します。そのために50キロの荷物を50キロメートル先に運べる革新的な物流ドローンの開発などを進めてまいります。これね、一番上。

 それから二つ目、次に、移動手段の持続可能性を確保していきます。人口減少などに起因した交通インフラの衰退への対応として、ドローンや空飛ぶクルマといった空モビリティや自動運転技術を活用した陸モビリティが同時に自動で制御され、安全かつシームレスにつながる交通環境を構築していきます。

 次に、災害時にドローンが人々を助ける仕組みを構築します。具体的には、現在整備中の愛知県基幹的広域防災拠点と連携し、平時にビジネスシーンで利用されているドローンが災害時に活用できる仕組みを構築していきます。

 次、4ページ目、そして、こうした取組を通じて市場を拡大させ、愛知から新しいモビリティ産業を創出、振興してまいります。すなわち、「令和の殖産興業」を実現していきます。愛知県は航空宇宙産業の集積地であり、この地域が誇る技術・人材の集積がイノベーションの苗床となって、新しいモビリティで愛知県の新たな基幹産業を創造していきます。

 5ページ目、このプロジェクトの実現までのロードマップであります。

 まず、第1章は「『空』モビリティの社会実装」です。物流ドローンの実証実験やビジネスモデルの検討のほか、機運醸成に向けた取組や自由に安全に飛べる「空のルールづくり」に向けた取組等を実施いたします。その後、第2章では、「空と道がつながるモビリティ社会のビジネスモデル構築」、第3章では「空と道がつながるモビリティの社会実装」を進めていき、第4章として、社会実装とした「愛知モデル」をインフラビジネスとして構築し、他県や海外に発信していきます。

 6ページ目、最後に、プロジェクトの推進体制です。本プロジェクトの推進のため、関係者によるプロジェクトチームを立ち上げます。2023年度はタスクフォースの設置などプロジェクトの具体化に向けて直ちに対応すべきものを実施するとともに、本プロジェクトの全体プランを作成していきます。

 そこで、5月25日にキックオフとして連携協定締結式とプロジェクトチームの第1回会合を開催いたします。

 この会合では、提案者のプロドローンに加えまして、共同事業者の株式会社ジェイテクト、名古屋鉄道株式会社に出席いただきます。また、その他のモビリティメーカーの参加を現在調整しているところであります。今後の進捗とともに、検討事項やメンバーの追加等を機動的に対応していきます。

 本県は、自動車産業・航空宇宙産業に加え、ドローン関連企業も集積しており、このプロジェクトを成功に導く土壌が整っております。関連産業との連携や共創が広がり、将来新しいモビリティが社会で広く活用され、新たな基幹産業として成長していくことを大いに期待をいたしております。

 また、この採択第1号の取組をきっかけに、優れた提案が多く集まり、愛知発のイノベーションを絶え間なく創出できることを期待いたしております。

 A-ideaの第1号プロジェクトが、この「空と道がつながる愛知モデル2030」、『あいちモビリティイノベーションプロジェクト』ということでございます。ということで、このA-ideaの、「革新事業創造戦略会議」の委員の皆さんに革新性、必要性、共創性、実現性、インパクト、この五つの観点で評価をしてもらって、第1号ということで評価をしてもらったということでございます。

 私どもはですね、これはここに書いてありますように、まずはドローンや空飛ぶクルマといった「『空』モビリティの社会実装」の早期実現をまずは目指すと。その後、次の段階として自動運転関連メーカーの参画を図っていただいて、空のモビリティと陸のモビリティをスムーズにつなげていくための仕組みを作るということでございます。

 私ども愛知県は、このプロジェクトにですね、提案者、関係事業者、愛知県の関係課で組織するプロジェクトチームを作りまして、その事務局としての役割を果たします。コーディネーターと事務局をやります。なので、必要な予算もここに入れてですね、運営をしていきたいというふうに思っておりますし、こうした技術開発、ビジネスモデル作り、そして必要な法制度の整備など当然出てきますので、これは国の関係機関にしっかりと働き掛けていくということでございます。

 今こういうような必要があればね、国関係機関もスピーディーにやってくれますのでね、民間企業さんというよりもそれは我々行政の方がやりやすいので、しっかりとやっていくということでございます。

 いずれにしてもですね、このプロジェクトにおける関係者の役割、取組事項を整理したロードマップを作って着実に進めていきたいというふうに思っております。

 また、このプロジェクトと併せてですね、愛知県の基幹的広域防災拠点をこれから、今、地元説明、用地確保中ですが、整備をしていきますので、そことも防災の観点でもしっかり連携をしていきたいというふうに思っております。

 なおですね、今申し上げた、今日、プロジェクトチーム参加者が、三つの企業名を申し上げましたが、県内有数のドローンメーカーやドローンを使ったサービスを提供する企業などに参加をしていただきたいと考えておりまして、更にこれは拡大するということでございますが、今調整中でございます。

 また、この「革新事業創造提案プラットフォーム、A-idea」においては、今、更に何10件もですね、提案を受け付けておりまして、今後、順次、具体、肉付けしたところで審査をさせていただいて、熟度が高まれば採択という形で進めていきたいというふうに思っておりますので、よろしくお願いをいたします。

 今日はちょっとたくさんしゃべりましたが、内容がちょっとふんだんにありましたので、恐縮でございますが、以上でございます。

2 質疑応答

(1)新型コロナウイルス感染症について

(​新型コロナウイルス感染症について​ - 愛知県 (pref.aichi.jp))

【質問】 5類の移行まで残り1週間となったんですけれども、改めて今の感染状況などを踏まえて、ゴールデンウイークの後半戦も残っているということで、県民の皆さんにお伝えしたいことですとか、知事のお考えを聞かせていただいてよろしいでしょうか。

【知事】 感染状況はですね、大変落ち着いてきております。昨日の数値も久しぶりに1週間前より減りましたので、ゴールデンウイークに入って検査件数が多分減るということもあると思いますが、いずれにしても、この感染状況は非常に落ち着いているということでありますので、是非ね、多くの皆様には引き続き、このゴールデンウイークは本当に多くの皆さんが4年ぶりにいろんな制約、規制のない大型連休でありますから、多くの方が移動される、観光地に行かれるというふうに思っております。いろんな行事、お祭りもですね、ほぼほぼ復活しておりますので、多くの方が動かれる、それはそれで私、大変結構なことでありますが、是非ね、多くの方が集まるような人混みに行かれるようなときなどは、やはり感染防止対策をちょっとお気を付けいただきながらお楽しみをいただければというふうに思っております。

 でもってですね、大型連休明け、5月8日からは5類という形で、新型コロナウイルス感染症が大変危険な感染症という位置付けで、感染が分かった場合には入院、隔離といった措置、命令ができる感染症から、それぞれ個人の判断に委ねられる季節型インフルエンザと同じ対応ということになります。そうなりますので、引き続きお一人お一人にお気を付けいただきたいんでありますが、併せましてね、その上でですよ、やはり社会活動、経済活動をね、アフターコロナ、ポストコロナでしっかり回していくということをですね、また皆さん、県民、事業者の皆さんと一緒になってやっていきたいというふうに思っております。

 また、その一方で、やはり感染防止対策、それからまた医療体制の確保といった点ではですね、万遺漏なきを期していきたい。その点はしっかりとね、私ども県として、市町村の皆さん、また医療関係の皆さんとしっかり連携して、その体制は組んでありますので、しっかりやっていきたいというふうに思っております。