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2024年10月21日(月曜日)午前10時
1 知事発言
皆さん、おはようございます。10月21日月曜日のですね、定例記者会見を始めさせていただきます。
今週はですね、明日何かあるんだな。ちょっと日程が頭に入っておりませんが。ということで月曜日ということにさせていただきました。ということでございます。
(1)知事の中国渡航の成果について
そして続きましてですね、発表事項の前にまずはですね、1点。先週ですね、中国渡航をいたしてまいりました。5年ぶり、5年半ぶりと。いや、去年、アジア大会で1か月近くで、1か月強で3回行きましたので、それはアジア大会に行って基本帰ってくるということでございましたが、北京、広東省を訪問したのは5年半ぶりということでございました。ということで行ってまいりました。
日曜日に行って、月から金までやって土曜日に帰ってくると、こういうことでございまして。土日はちょっとやっぱり日程入りませんので、平日に対応させていただくということでございました。
もう既に毎日ですね、御報告をさせていただいておりますので御覧をいただいていると思いますが、改めてね、ちょっと今日は会見でございますので、概要をですね、概略申し上げたいと思います。しばらくお付き合いのほどお願いいたします。
まず、10月14日月曜日、北京におきまして、交通プラットフォーム企業である、タクシーの配車アプリとかのねDiDi、DiDi Chuxing(ディディ チューシン)という会社ですけれども、DiDiを訪問いたしました。日本の企業、トヨタさんとかね、ソフトバンクさんと協業しているという会社でございます。
そして続いて、清華(せいか)大学のファンドでありますTus(タス)ホールディングスの王済武董事長(おうさいぶ とうじちょう)と面談をいたしました。また引き続きですね、スタートアップ、イノベーションで協力をしていくということでございます。
なおですね、このTusホールディングスさんは、私どもSTATION Aiにですね、事実上といいますか、私どもの愛知県のエリア、NUSのBLOCK71(ブロック セブンティワン)が入りますが、そのエリアにこのTusホールディングさんもですね入っていただくという形でですね、今やっております。ということで、引き続き連携、協力をしていきたいというふうに思っております。
そして続いて、公式行事ということで、中国全国人民代表大会外事委員会主任委員と面談をいたしました。これはですね、江蘇省の元書記で、現在、全人代外事委員会主任委員の婁勤倹(ろうきんけん)氏と5年ぶり2回目の面談をいたしました。2019年の5月にですね、当時の江蘇省書記として来日をされまして、私と面談をいたしました。5年ぶりということでございます。
ということでですね、今回広東省を訪問いたしましたが、来年は江蘇省と愛知県との友好提携45周年ということで、中国とは5年おきに相互訪問するという、公式訪問するという、そういう習わしといいますかね、そういうことになっておりますので、今年は広東省は5周年、来年は江蘇省で45周年ということで訪問するということを申し上げました。
その上で私からですね、深圳(しんせん)で日本人学校の児童が刺殺された事件は極めて遺憾であり、被害者の御冥福をお祈りする。広東省を始め中国には多くの県内企業が進出しているため、在中の邦人、とりわけ子供たちの安全確保のための措置を引き続きお願いをしたいということを申し上げました。なお、深圳では多くの市民が花を手向けるなど哀悼の意を表していただいていると。両国民の間にはこうした相互に思いやる気持ちがあり、これからも日中関係を前に向けて進めていきたいということを申し上げました。
婁主任委員からは、このような事件が起こることは大変残念で痛ましいことだということと、中国側は一貫して日本人を含む訪中・在中の外国人の安全を重視し、日本人を含む各国の友人の中国への訪問を歓迎しており、引き続き有効な措置を取り、全ての人々の安全を守るとの発言をいただいたところであります。
また、これに加えましてね、スタートアップ、イノベーションでの連携ということで、清華大学、上海交通大学、浙江(せっこう)大学との交流についても申し上げました。また、トヨタ自動車始め日本の企業とですね、中国企業とが連携しているということも申し上げさせていただき、婁主任のですね、また日本訪問、愛知県訪問も呼び掛けたということでございます。
続きましてね、清華大学に参りまして。清華大学、ちょうど5年前の9月にですね、この包括交流に関する覚書、MOUを結ばせていただきまして、5年が期限なので、もう一回サインをさせていただいたということでございます。引き続きですね、スタートアップ、イノベーション、そしてまた学生交流などでですね交流していこうということを申し上げさせていただいたところでございます。相手は清華大学の李路明(りろめい)学長さんということでございます。
続いて、15日火曜日は、トヨタ自動車の(出資する企業の)北京のですね事業所を訪問いたしまして、自動運転車、トヨタとPony. Ai(ポニー エーアイ)とで連携する自動運転車に乗せていただきました。そしてまた、中国企業と合弁でですね、燃料電池を作っている工場も視察をさせていただいたということでございます。
それから、その後に広州に参りまして、広州日本国総領事とも面談をいたしました。
そして、16日の水曜日は、新興EVメーカーである小鵬汽車(しゃおぺんきしゃ)を訪問をいたしました。
そして、その後ですね、広東省政府からの推薦といいますかね、推奨、リコメンドで、1957年から続く中国最古のですね、最も古い、そして最大の貿易見本市「中国輸出入商品交易会」を視察をいたしました。そこのね、中国対外貿易センターの主任とも面談をいたしました。大変すさまじい規模でありまして。何でかといいますと、この広州というのは日本の江戸時代の長崎と同じでですね、清朝政府のときに、外国との貿易はですね、広州に限ってやっていたということでありまして。なので、広州が歴史的にもですね、中国最大の貿易港でありですね、なので、そういう素地があったということと、この1957年、中国共産党政府の下でもですね、基本的に中国のものを、中国のものを世界に売ろうということで、この貿易会をですね1957年に開き、大躍進政策、また文化大革命の折もですね、あの混乱の折もこの交易会は続き、さらに、その折も拡大をしてきたというふうにお聞きをいたしました。
なお、この国際展示会場は、建物で50万平米延べ床がありですね、表の屋外も入れるとさらに十数万平米増えて、65万平米ぐらいかな、中国一。上海は50万平米なので、上海よりも大きくて、ですから世界最大の国際展示場であります。設計は日本の会社だと聞きましたけれども。ということで、規模がすごかったというのと人がすごかったなということでありました。引き続きですね、こうしたものは参考にしていきたいと思います。
続いて、広東省の王偉中(おういちゅう)省長と面談をいたしまして、今年6月の訪問団の答礼として参ったということを申し上げ、改めて私から、深圳でのですね痛ましい事件についてですね、私からも発言をさせていただきました。大変痛ましいということで、深い悲しみを覚えているということ、それから特に邦人、子供たちの安全確保をお願いをしたいということを申し上げました。王省長からもですね、誠に遺憾であり心を痛めているということと、日本人、子供たちの安全確保に全力を尽くすということを言っていただいたということであります。そしてまた、経済面での連携、スタートアップ、イノベーションでの連携などなどですね、また様々な面で引き続き連携をしていこうということを申し上げさせていただきました。
なお、この王偉中省長もですね清華大学の出身でございまして。もともと中央政府で科学技術のですね専門家でありました。技術屋さんですね。でもって、広東省の省長をやる前は、深圳市の書記をやっておられまして、その折に清華大学の、この後私が訪問いたしました清華大学の大学院をですね、こちらで誘致をして作ったという方でございました。また日本への、愛知への訪問も要請をさせていただきました。
そして、その翌17日木曜日は、広汽(こうき)トヨタを訪問をいたしました。
それから、ファーウェイのですね、オックスホーン・キャンパスということで、これは大変有名になっておりまして。2018年にオープンしたということでありますが、ちょうど広州と深圳の間にある東莞(とうかん)というところにあるファーウェイの最大の研究開発拠点であり、150ヘクタールにヨーロッパの建物を作って、中に鉄道まで敷いてですね、7.8キロと言っとったな鉄道。湖を取り囲んで、これでジェットコースターを作ったらディズニーランドだなというふうに申し上げましたが、そこに3万人の研究者がいるという、大変なですねR&Dの拠点でありました。大変これはね、凄まじいもんだなということで、感銘を受けたということでございます。
それから、翌18日金曜日、最終日ですが、清華大学の研究大学院をですね、訪問をさせていただき、面談もいたしました。これは深圳市政府がですね作って、深圳大学城ということで、清華大学、それから北京大学、ハルビン工業大学と、この中国でもですね上位9つ、チャイナ・ナインという上位9大学の連携の3つをここに誘致をしてですね、大学・大学院を作った中の一つということでありました。引き続きですね、イノベーション、スタートアップの分野で連携していくことを確認をしたということでございます。
それから、深圳の開発区の視察、それから深圳のこれは人民(代表大会常務)委員会の副主任と面談をさせていただき、また、日本人の児童の刺殺事件についての遺憾と悲しみということを申し上げ、日本人、子供たちの安全確保をお願いしたいということを申し上げました。先方からは、哀悼の意を表すと。深圳でこうした事件が起こることは悲しいことだと、友好関係を傷つけないことを願うと、安全確保をしっかりやるということを発言をいただきました。ということで。あわせてね、やはり深圳はもう改革開放のシンボルでありますから、1979年ですから、45年前から開発が始まって、今や2,000万人のですね大拠点でございます。
中国ではですね、経済発展の拠点、スタートアップ、イノベーションが起きるところ、それから経済の拠点の都市は、北京、上海、蘇州、広州、それから深圳、この五大都市が中国を牽引するということでありまして。全部がライバル関係ということでありますが、実際はこの30年ですよね、この30年でここまで、2,000万の都市ができるのかというふうに思いました。それだけ活力があるところだということだと思っております。
それからその後、広東Tusグループ。ここにもTusホールディングスの支社というのがありましてね、そこにも訪問をさせていただきました。北京のTusホールディングスでやっているからいいじゃないかということじゃなくて、どうも名前はあれですけど別物なんで、それぞれ実績挙げないとですね、そのトップというか、そこの人が評価されないので、是非我々も愛知のプロジェクトに参加させてほしいと、こういうふうに言われまして、また今後連携していくということを申し上げました。
それから、通信機器の会社、ZTE Corporation(ゼットティーイー コーポレーション)も訪問いたしました。こちらも既にSTATION Aiに入っていただくということになっております。
ということで、以上ですね、駆け足の訪問でございましたが、今回もですね、多くの要人、企業と、特に企業の訪問が今回多くできましたので、大変参考になりました。自動運転が非常にですね進化してやられているということ、特に米中でどんどんですね、自動運転が実用化、社会実装できているということでありますので、我々としてもしっかりやっていきたい。
なお、北京で乗った、トヨタが開発した、日本では売っていない3列の自動車、シエナというSUVがありますが、それを改造した自動運転車に私乗らせていただきましたが、それを今度、名古屋駅と鶴舞公園のSTATION Aiのところをですね、1日6往復するということで、11月から来年3月まで実証実験を行います。若宮大通を普通に60キロで走って自動運転をすると。レベル2ですけどね、運転席乗りますが、ドライバー乗りますが、やるということで、その同じ車両に乗らせていただきました。
今週、また俺が乗るんだな。
【経済産業局長】 そうです。
【知事】 今週、皆さんに取材していただく時に乗らせていただきますので、よろしくお願いをいたします。
それからまた、広東省でもですね、省長、そして深圳、そしてまた各企業を訪問いたしました。中国企業恐るべしということをですね、この目で見てまいりました。やはり私どももですね、イノベーション待ったなしで進めていただければならないという思いを強くしたということでございます。
失われた30年というのが言われて久しいわけでありますけど、まさにそのとおりだなと思いますが、中国がこの30年の間ですね、ひたすら爪を研ぎ、体力を蓄えて大いに躍進をしているということを目の当たりにしたということであります。
今のままでいくと、どんどんその差が開いていくんじゃないかということを、中国の現地の、トヨタ始めですね各企業さんは真剣にそのことをですね、発言をしておられました。
何せ、若いばりばりのエンジニアがですね、昼夜分かたず休まずに働くと。何か、中国に「996」って言葉があるんですね。朝9時から夜9時まで週6日働くというのが中国のビジネスマンの、とにかくトップビジネスマンのですね、エリートビジネスマンの働き方。ワーク・ライフ・バランスなんてもんじゃないと。996、9時から9時まで週6日と。1日休むだけ。
だけど、深圳に行きますとね、深圳に行ったり中国北京の中関村(ちゅうかんそん)、清華大学のOBのスタートアップ、そうしたところに行くと、996は怠け者の言葉であると。24時間オールデイズだと、オールデイズ、エブリデイだと。12時から12時で、それが7日間だと。休んでいるやつは怠け者だと、こういうことだそうでございます。そんなやつらと戦うのかということでありますが、戦うんですね。戦うんですよ。それはね、今はやっぱりAIから何かいろんなことがあるので、もちろん彼らも駆使しておりますけれども、そういう条件の中でね、我々はしっかりとね、やっぱり生産性を上げて戦っていかなければならないということだと思います。
ただ、シリコンバレーのエンジニア、ビジネスマンもですね、基本休みませんもんね。休まずにやっているんですね。一日中というか、エブリデイ仕事ばっかりというのが、ニューヨークもそうですね。ということでありますが、それを改めて目の当たりにさせていただいたということでございます。
失われた30年。今ちょうど衆議院総選挙やっておりますが、この失われた30年をですね、どう総括して、どう次に向けていくか。これは、我々日本人に、全ての日本人に問い掛けられているんではないかというふうに思っております。それを、過去も振り返りますけれども、未来に向けてしっかりとそういったことを対応する政策を戦わせてほしいというふうに思っております。国民、有権者の皆様にもそこはしっかりとね、そこを判断していただいて、とにかく投票へ行っていただくようにお願いをしたいというふうに思います。
(2)愛知・名古屋2026大会におけるボランティアの一般募集開始について
続きましてですね、アジア大会、パラ大会のですね、ボランティア募集でございます。
これは、先週、10月15日に記者発表をですねさせていただきましたが、10月21日、本日月曜日からボランティアの一般募集を開始しましたので、私からも発言をいたします。
今回はですね、約4万人の方に御応募いただきたいと考えております。
応募期間は来年1月31日まででありまして、ボランティア募集特設サイトからの応募であります。サイト内の応募フォームに必要事項を入力して御応募いただきたいと思います。ボランティアのコールセンターも立ち上げておりますので、大会ボランティアについての御不明な点がある場合はお気軽に御連絡ください。
大会の成功には、ボランティアの方々の活躍が必要不可欠です。大会を一緒に盛り上げたい、アジアの人々と関わりたいなど、一緒に大会を支えていただける方の御応募をお待ちをいたしております。よろしくお願いをいたします。
資料はお手元にお配りをしてあるとおりでございます。もう既にね、発表させていただいておりますので、また御覧をいただきたいと思います。
なお、実際ですね、応募していただいた後、1月末までですが、来年2月から5月頃にかけまして様々な採用イベントをね開催させていただきまして、それを拝見いたしまして、2025年、来年6月頃に採用のですね通知をですね、出させていただく予定でございますので、よろしくお願いをいたします。
(3)「あいち次世代バッテリー推進コンソーシアム」の設立及び会員募集について
(【知事会見】「あいち次世代バッテリー推進コンソーシアム」の設立及び会員募集について - 科学技術の推進 - 愛知県)
最後にですね、バッテリーでございます。「あいち次世代バッテリー推進コンソーシアム」の設立及び会員募集について申し上げます。
蓄電池は2050年カーボンニュートラル実現の鍵でありまして、国の蓄電池産業戦略によりますと、2050年には蓄電池の世界市場規模は、車載用と定置用を合わせて約100兆円の規模に成長する見込みです。
国内の蓄電池の総生産額は、経済産業省生産動態調査によりますと、2020年の7,600億円余から、2023年には1兆3,700億円余と約80パーセントの高い伸びを示しております。
本県でも、トヨタ自動車が、新たに県内2つの工場で車載用電池の生産を計画をしております。また、日本ガイシが定置用の大容量(蓄)電池、NAS(ナス)電池の改良型を開発、販売を開始するなど、新たな動きが出ております。
国は、経済安全保障の観点から、自動車メーカー等の蓄電池生産基盤の強化を支援をしており、2024年9月6日には、トヨタ自動車を含む12の事業者が新たに補助金の交付対象に認定され、各事業者が電池の生産を加速をさせております。
こうした中で、愛知県では、蓄電池産業の育成を図るため、2023年11月に「愛知県次世代バッテリーに関する研究会」を立ち上げ、全国レベルの有識者の方々から、次世代バッテリー産業の育成施策について、現状認識と取り組むべき課題等の観点から議論いただきました。
この議論を踏まえ、セラミックス産業の集積など、他地域にない愛知県の強みを生かした活発な研究・技術開発により電池イノベーションの創出を図ることといたしました。
そこで、今後、産学行政が連携して取り組んでいくため、この度、「あいち次世代バッテリー推進コンソーシアム」を新たに設立することといたしました。
本コンソーシアムの概要につきまして、別添資料1の1ページを御覧ください。
ということで、まず最初のね2枚がその概要といいますかね、発表資料でございますが、この別添資料のこの横のやつだな。
ちょっと役所の資料なので、いろいろ字ばっかでぐちゃぐちゃ書いてありますが、ちょっと概要を申し上げたいと思います。
まず、設立目的は、国内外の蓄電池の市場規模が急拡大する中、愛知県の蓄電池製造業の2022年の製造品出荷額(等)は全国13位となっておりまして、電池関連の産業育成を図る余地が十分あるということから、当地域の強みを生かした活発な研究・技術開発による電池イノベーションの創出を図ってまいります。
蓄電池、バッテリーというのは、歴史的にやっぱり関東、関西に多うございましてね、やっぱり家電メーカーさんが多かったということですかね。ということで、そういうことでございまして。あと大学・研究機関もそちらの方が厚い集積があったということで、私どものところはまだまだ少ない、低いということで、逆に伸び代があるということかなと思います。ということで、当地域の強みを生かした活発な研究・技術開発による電池イノベーション創出を図ってまいります。
次に、コンソーシアムで取り組む当面の重点分野は、次世代バッテリーである酸化物型全固体電池の開発加速化の支援、既存二次電池等の技術革新を図る産学官共同研究開発チームの組成支援、知の拠点あいちに人・モノ・情報が集まる拠点化の検討の、3つの分野です。
対象は、電池の製造開発に関わる企業や、大学・研究機関始め、電池の利活用に関心のある企業や団体、これらの企業等を支援する団体、国・自治体等、幅広く会員として、本日から、本日から募集をいたします。
設立は本年12月中旬を予定をしておりまして、会員の応募状況等を見ながら、改めて御案内をさせていただきます。
今日からね、会員さん募集しますので、募集状況を見てですね、12月中旬ぐらいの目途にして、設立の会をやりたいなというふうに思います。
次に、資料の2ページです。本県の強みでございます。
県内には、トヨタ自動車を始めとする自動車関連企業、日本ガイシや日本特殊陶業を始めとする電池・材料開発企業、名古屋大学や名古屋工業大学を始めとする電池材料に関連する頭脳、産業技術総合研究所中部センターを始めとする材料系研究・評価分析機能が集積しております。さらには、スタートアップ支援のSTATION Aiが本年10月31日にグランドオープンということで、当地域のポテンシャルは高いと考えております。こうした特性を生かし、他地域とは一味違う、特色ある取組に挑戦をいたします。
次に、資料の3ページを御覧ください。会員向けの具体的な取組内容です。
全員参加・参画可能なオープンな場と、限られたメンバーで議論を行う場のクローズな場を設置をいたしまして、セミナーや人的ネットワークの拡大、研究・技術開発の加速化を支援をいたします。
ということで、オープン、クローズね。研究実証、人材育成、それから研究実証、製造拠点の集積ということで目指してまいります。
それから4ページ、コンソーシアム体制を図式化したものです。
会長は私が務め、その下に、コンソーシアムの事業について様々な観点から提案やアドバイスをいただくアドバイザリーボードを設置をいたします。委員は、愛知県次世代バッテリーに関する研究会の委員に引き続きお願いをいたします。
アドバイザリーボードね。ここにありますように、大学、研究機関の方々、それから企業さん。先ほど申し上げましたように、トヨタ、デンソー、それからガイシ、特殊陶業、パナソニックエナジー、古河電池と、こういった方ということでございます。それと行政ね。コンサルさんにも入っていただくということです。
続いてですね、資料の5ページです。コンソーシアムの活動のイメージです。
オープンな場からクローズな場へつながる仕組みを作り、産学、産官、産学官が手を組む具体的なプロジェクトを次々と当地域で創出できるように取り組みます。具体的には、企業と大学、企業と企業のシーズとニーズのマッチング支援、ワーキンググループ組成や試作品製作に係る支援など共同研究の準備を通じて、競争的資金の獲得など具体的なプロジェクトの実施につなげてまいります。
ということで、オープンな場でいろいろセミナー、見学会をやり、マッチングをやり、さらにですね、ワーキンググループ、共同研究をやって、そして具体的プロジェクトに進めていくという、そうしたことを総合的に行うプラットフォームを作りたいというふうに思っております。
続いてですね、6ページです。
これまでの取組ですが、愛知県次世代バッテリーに関する研究会をですね、2023年11月、ちょうど1年前の11月にこの研究会をやりまして、それで3回やってきて色んな御意見をお聞きをしておりまして、それを踏まえてこのコンソーシアムを作るということでございます。
そして7ページです。
コンソーシアムに入会された場合のメリットは、電池関連の情報収集や自社の取組の発信機会の確保、交流会での情報交換、共同研究先や業務の連携先開拓等が挙げられます。また、各種支援施策を御活用いただけます。会費は無料ということにいたします。できるだけね、入りやすく入っていただきたいと思いますので、無料ということにいたします。
当然、これを受けてね、STATION Aiのイノベーションプロジェクトでいろいろ取り組んでおりますね、空飛ぶクルマといいますか、ドローンを始めとした空と道がつながるプロジェクト、モビリティのプロジェクトね、デジタルヘルスケア、農業ね、それからスポーツ、環境などなどですね、ありますけれども、これもそのうちの一環といいますかね、一つにしていけるのかもしれませんね。ということで、まずはコンソーシアムを作るということでございます。そして、産学官連携や企業間連携により研究開発が加速化し、研究・技術開発を通じた電池イノベーションを創出することにより、次世代バッテリーの開発・生産拠点の形成を目指してまいりますということでございます。
さて、ちょっと補足をいたしますとね、大体言ったかな。大体言いましたかね。そうですね、コンソーシアムはですね、特に会員どのぐらいっていうのはありますけど、県内外の企業、大学、試験研究機関、県内自治体などで構成をいたしまして、県内の自治体さんもね入っていただきたい。御希望があれば入っていただくことにいたしまして、会員数の当面の目標は100社ぐらいかなというふうに思っております。もうちょっと増えたら、増えたら増えたで、それはウェルカムでございますけどもね、ということでございます。
それから、コンソーシアムには中堅・中小企業でも入ることができるように、入会を無料とするなど、ハードルを低く設定をしたいというふうに思います。大手企業さんだけではなくてね、中堅・中小企業さんも、情報交換なり自社の技術をねPRといったこともあると思いますので、入っていただければと思います。
また、セミナーやマッチング交流会などのオープンな場で参加しやすい活動をしていくうちに、共同研究開発などのクローズな議論を徐々に始めていく仕組みというふうにしております。
これまでね、こうしたバッテリー電池に関する会議体というのは、経産省は蓄電池産業戦略検討官民協議会というのを作っております。企業と研究機関ですね。それから近畿経済産業局がですね、関西蓄電池人材育成等コンソーシアムということで、人材育成にフォーカスをしたものを作っているということでございます。各自治体も、それぞれやっているところもありますが、そんなに大きくはないかなということでございます。
それから、あと国の方でですね、そうした研究、官民協議会を立ち上げながら、経済安全保障推進法に基づいて蓄電池を特定重要物資に指定をし、蓄電池、蓄電池部材、素材、蓄電池製造装置の生産基盤強化のための蓄電池の製造サプライチェーンの強靭化支援事業ということで、補助金を出すということでやっておりまして、これまでにパナソニックさんとかね、パナソニック、スバル。パナソニック、マツダ。日産、トヨタ、そうしたところが補助金の対象になっているということでございますね。
愛知県内でいくと、蓄電池でありますと、トヨタとプライマースEVエナジーと豊田自動織機で、これはみよし市で蓄電池、事業総額3,300億円というのが認定をされております。もう1つが安城市で、愛三工業さんがセルケース、セルカバーを作るということで、約50数億円の事業総額で認定をされているということでございますね。
ということでありますので、もう既に取組は進んでおりますので、私どもも総合的、包括的にですね、次世代バッテリーを作る、そうしたプラットフォームを作っていきたいというふうに思っております。
私からは以上です。
2 質疑応答
(1)「あいち次世代バッテリー推進コンソーシアム」の設立及び会員募集について
【質問】 次世代バッテリーのコンソーシアムの件でお伺いしたいんですけれども。
コンソーシアムの立ち上げというところで、一つ、新しいきっかけになったかなと思うんですが、愛知県における次世代バッテリーの開発への意気込みだったりとか、そういうところを改めてお願いしてもよろしいでしょうか。
【知事】 やはりですね、自動車産業がですね、100年に一度の変革期を迎えるということの中で、CASE(ケース)、MaaS(マース)のですね大きな流れ、うねりがあるわけですね。
その中で、CASEはですね、Connected(コネクテッド)のところは車、自動車のスマホ化ということだと思いますし、Autonomous(オートノマス)がね、自動運転ということでありますし、SはSharing(シェアリング)ということでね、自動車のね、保有から利用へということであります。最後、EがEV、電動化ですね。Electricity(エレクトリシティ)ということで、電動化ということでありますが。
確かに今年の、この冬以降といいますかね、この春以降、やはり世界的にはEVの販売は相当、相当ペースダウン、スローダウンをしておりますが、やはり流れ的にはですね、このEV化、特に純粋なEVではなくて、PHVですね、プラグインハイブリッド、いわゆるエンジンで発電をして、ずっと走っていくというものはむしろ売れてるということでありますし、いずれにしてもですね、そのときにキーポイントになるのが、やはりバッテリーということでありますから。この電池、バッテリーについてですね、世界の自動車産業がペースダウンをしたとはいいながらですね、やはりそれに向かっているということでありますから、私どももですね、やはり愛知は世界一の自動車産業の集積地であるということでありますから、EV化、電動化、そしてまたそのポイントであるバッテリーのですね、電池、バッテリーの研究開発、そしてまた実用化についてもですね、やはり官民挙げて取り組んでいく必要があるというふうに思っております。
もう既にプロジェクトはどんどん進んでおりますが、それを私ども更に加速をしていく。それを更にですね、大手企業さんだけではなくて、中堅・中小企業の皆さんにもですね、そうした中堅・中小企業の皆さんやスタートアップの皆さんもね、相当レベルの高い技術をですね、たくさん持っておられます。そういったものをやはり我々が作る、こういうプラットフォームでね、マッチングをして、更にねバッテリー、電池の開発、そして事業化を促進をしていきたい、そういうふうに思っております。
【記者】 今の関連した質問なんですが、このバッテリーの進化という部分で、品質の向上を目指していくと思うんですが、その中でもどういったポイントでその進化したバッテリーを目指していくというお考えが現時点ではおありでしょうか。
【知事】 今まではですね、いわゆる液体を使ったバッテリーがメインでありましたが、よりスモール化をして、小さくするということは軽量化するということでありますから。やはりバッテリー電池のですね弱点というのは、やはり耐用年数もそうでありますし、あと、やはりどうしても大きくなって重くなるということでありますから、そこをですね、いかに、いかに軽量化して、小型化して軽量化して一般の自動車に近づけていくのかということなんですよね。
ですから、セダン型の大きな車のですね、大きなというか、普通の車の重量にいたしますとね、エンジン車とEVではですね、実にEVの方が1.5倍重いというのが、もちろん、それぞれに状況によって違うかもしれませんけど、普通に1.5倍重いということでありますから。だとするとですね、その重いということだけで、やはり燃費というか電費というんですかね、悪くなりますしね。当然のことながら、道路も傷むということでもありますし、そういう意味では、そこのところがやはり一つの大きな課題でもありますので、そこの小型化、軽量化をしていく上で、やはり全固体電池をどういうふうに開発していくのか、どういうふうに開発を加速化していくのかというのは大きなポイントだろうというふうに思いますし。またですね、既存の二次電池のですね技術革新を図る産学共同開発研究チームを作る、それからまた知の拠点あいちを拠点化をしていく、そういった、先ほど申し上げましたね、資料の1ページにある、そうしたですね目的のところを、当面の重点分野というところがありますが、そうしたものをまずはですね、しっかりと見据えて取り組んでいければというふうに思っております。
(2)名古屋市公式ウェブサイトのアクセス障害について
【質問】 お隣の名古屋市役所のホームページが現在つながりにくくなっているという状況になっていまして。話によると、大量のデータをサーバーに送りつけるDDoS(ディー・ドス)攻撃が今起きているのではないかという話もあるんですが。愛知県のホームページは今つながるとは思うんですが、何かそのあたりの話は。
【知事】 いや、知らない。いや、それっていうのは、名古屋市のホームページがつながり(にくい)。今なの。
【記者】 昨日の夕方からつながりにくくなって。
【知事】 昨日の夕方。
【記者】 はい。続いているみたいなんですが。
【知事】 いや、今初めて聞きました。ちょっと早速確認します。
うちではないよな。というか、聞いてないけどな、今のところ私は。
何でしょう。それは、今いろんなところがサイバー攻撃を受けますからね。だから、何というんでしょう、特にそんな、何かいろんな意図があるわけじゃなくてね、何かおもしろいからやってみるかみたいな感じで、たまたまここやってみるか、ぽんとかいう、やろうと思えば幾らでもできますわな、サイバーならあれなんでね。そういうハッカー集団の皆さんはいろんなすごい能力を持っていますからね。ちょっと至急確認します。
ですから、ちょっと今事実関係分からないので、ちょっとコメントはありませんが、それは一般論で言えばですね、とにかくそういったサイバー攻撃、サイバーアタックはですね、なかなか事前に予防できるかって、そういうもんじゃありませんけれども、そうした場合でもですね、やはりすぐ修復というか、復元がねできるような、そういったね、レジリエンスな対応をね、体制をね、やっぱり作っていくということではないかなと思います。
それとまた、そうしたものが、攻撃があってもですね、そこを完全にブロック、防ぐのは難しいとしてもですね、すぐに復旧するとか、そうしたもので被害を最小限にするとか、そういう体制をやはり作っていかないかんなというふうには思っております。
3 知事発言
(1)第50回衆議院議員総選挙について
最後に一言。
今日は21日月曜日でございます。今週の27日の日曜日がですね、衆議院総選挙の投開票日ということでございまして、それまでも毎日、期日前投票が行われております。最近ではですね、やっぱり3分の1以上の方が期日前投票で投票されるという傾向にあります。だんだん増えてきております。
とにかくね、とにかく、どの政党、どの候補者ということでは私が申し上げるわけにはまいりませんが、とにかくですね、この国政の方向を決めるこの政権選択の選挙と言われる衆議院の総選挙でございます。まずはですね、やはり県民、有権者の皆様には、まず投票に行っていただいて、まずですね、国民、有権者としてのね、権利であるこの投票の権利をね、しっかりと行使をしていただくように。是非ともですね、投票率が飛躍的に上がるということを望みたいんですが、とにかく前回よりはね、良くなれるように。お一人でも多くの方にまずは投票に行っていただく、選挙に行っていただくということをですね、是非ともお願いをしたいというふうに思っております。
ということでありますので、県の選管もですね、それぞれの市町村の選管の皆さんと連携しながら選挙のPR、とにかく選挙、投票に行ってくださいというPRはね、一生懸命やっているというふうに思います。是非とも、今週1週間でありますので、是非とも、まずはね投票に行っていただく、選挙に行っていただくということをお願いをしたいというふうに思っております。
ということで今日の会見、最後にね、選挙、投票のお願いをさせていただきました。
今日は以上です。ありがとうございました。