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クビアカツヤカミキリの駆除にご協力ください!
愛知県では、クビアカツヤカミキリが2012年に発見されてから、生息範囲及び被害が拡大しています。
クビアカツヤカミキリとは
クビアカツヤカミキリは、2から4cmの大きさのカミキリムシで、全身が光沢のある黒色、胸の一部が赤いのが特徴です。中国、朝鮮半島、ベトナム北部等が原産地の外来種で、幼虫がサクラ、ウメ、スモモなど主にバラ科の樹木を食害し、場合によっては枯死させます。2018年に「特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律(外来生物法)」に基づく特定外来生物に指定され、飼養、保管、運搬、輸入、野外への放出等が原則として禁止されています。
2024年6月現在、県内では名古屋市、津島市、愛西市、弥富市、蟹江町、飛島村で、街路樹のサクラを中心に本種により木が枯れる被害が発生しています。また、尾張地域及び海部地域の他の市町においても、本種の成虫が確認された事例があります。
2024年6月現在、県内では名古屋市、津島市、愛西市、弥富市、蟹江町、飛島村で、街路樹のサクラを中心に本種により木が枯れる被害が発生しています。また、尾張地域及び海部地域の他の市町においても、本種の成虫が確認された事例があります。
クビアカツヤカミキリ(左が雄、右が雌) 戸田尚希氏撮影
クビアカツヤカミキリを見つけたら
成虫は、見つけ次第、被害拡大防止のため、叩き潰す等して駆除してください。潰すのに抵抗がある方は、市販の殺虫剤をご使用ください。
サクラ、ウメ、モモなどの樹木から、細長いひき肉のような形のフラス(木くず、糞の混合物)が出ていたら、中にクビアカツヤカミキリの幼虫がいる可能性があります。
似た種のフラスとの見分け方
クビアカツヤカミキリの特徴の一つは、幼虫期間が2~3年と長いことです。特に幼虫期間の後半には、膨大な量のフラスを排出します。本種のもう一つの特徴であるひき肉状のフラスは、時間が経つと風化してバラバラになりますが、量が非常に多い点でサクラ等の木に穿孔する他の昆虫のフラスと区別することができます。
上)排出されたばかりのひき肉状のフラス
下)風化した大量のフラス
下)風化した大量のフラス
また、在来種のゴマダラカミキリもサクラの材部を食害することがありますが、ゴマダラカミキリのフラスは繊維質を多く含んでいるのに対し、クビアカツヤカミキリのフラスは繊維質をあまり含まず、よく見ると小さな円盤状(ゴマ粒をスライスしたような形)の粒子を多く含んでいる点で区別できます。
他にサクラに穿孔することの多い昆虫として、コスカシバやヒメボクトウなどのガ類もいますが、こちらは1ヶ所あたりのフラス排出量が少ない点と、大きさの揃った丸い粒子で構成されている点で区別できます。
他にサクラに穿孔することの多い昆虫として、コスカシバやヒメボクトウなどのガ類もいますが、こちらは1ヶ所あたりのフラス排出量が少ない点と、大きさの揃った丸い粒子で構成されている点で区別できます。
上)クビアカツヤカミキリのフラス(拡大)
中)ゴマダラカミキリのフラス
下)ガ類のフラス
中)ゴマダラカミキリのフラス
下)ガ類のフラス
確認情報の登録
クビアカツヤカミキリのフラスを発見したら、市町村の担当課または地域を所管する県民事務所等、あるいは県自然環境課にご連絡ください。
また、以下の「外来カミキリムシアンケート」にアクセスし、位置情報をはじめ確認時の状況について登録をお願いします。見つけたその場でご入力いただくと、位置情報の登録にスマートフォンのGPS機能を使用することができ便利です。
また、以下の「外来カミキリムシアンケート」にアクセスし、位置情報をはじめ確認時の状況について登録をお願いします。見つけたその場でご入力いただくと、位置情報の登録にスマートフォンのGPS機能を使用することができ便利です。
防除の実施
被害木を放置すると、成虫が拡散するだけでなく、落枝や倒木が発生する恐れがあるため、木の中にいる幼虫を防除する必要があります。
防除方法としては、掘り取りや刺殺といった物理的防除、スプレー剤や樹幹注入剤を用いる化学的防除などがありますが、それぞれの方法に利点・欠点・注意点がありますので、それらを理解し適切な防除方法を選択することが重要です。また、薬剤を用いる場合、使用対象・使用方法・使用量など、農薬取締法に基づく登録内容を遵守する必要がありますので、お気を付けください。
すでに多数の幼虫による食害を受け、被害が大きい樹木については、枯れる前に伐採する必要があります。伐採した木は、中にいる幼虫を確実に駆除するため、燻蒸あるいはチップ化が必要です。なお、幼虫が中にいる状態の樹木(伐採後)を処分施設まで運ぶ行為は、「生きた状態の特定外来生物の運搬」に該当しますので、行う際には環境大臣が定める要件を満たす必要があります。加えて、切った後の切り株にも幼虫がいる場合があるため、可能であれば抜根、難しければ断面をブルーシートで被覆する、モルタルで固定するといった処置が求められます。
直ちに伐採することが難しい場合は、0.4~4mm目の防鳥ネット等を樹幹にゆるく巻き付けることで、樹木から脱出した成虫が外に拡散するのを防ぐことができます。その場合、2~3日に1回程度の見回りと発見した成虫の駆除が必要です。
各防除方法の詳細等については、以下のページを参考にしてください。
防除方法としては、掘り取りや刺殺といった物理的防除、スプレー剤や樹幹注入剤を用いる化学的防除などがありますが、それぞれの方法に利点・欠点・注意点がありますので、それらを理解し適切な防除方法を選択することが重要です。また、薬剤を用いる場合、使用対象・使用方法・使用量など、農薬取締法に基づく登録内容を遵守する必要がありますので、お気を付けください。
すでに多数の幼虫による食害を受け、被害が大きい樹木については、枯れる前に伐採する必要があります。伐採した木は、中にいる幼虫を確実に駆除するため、燻蒸あるいはチップ化が必要です。なお、幼虫が中にいる状態の樹木(伐採後)を処分施設まで運ぶ行為は、「生きた状態の特定外来生物の運搬」に該当しますので、行う際には環境大臣が定める要件を満たす必要があります。加えて、切った後の切り株にも幼虫がいる場合があるため、可能であれば抜根、難しければ断面をブルーシートで被覆する、モルタルで固定するといった処置が求められます。
直ちに伐採することが難しい場合は、0.4~4mm目の防鳥ネット等を樹幹にゆるく巻き付けることで、樹木から脱出した成虫が外に拡散するのを防ぐことができます。その場合、2~3日に1回程度の見回りと発見した成虫の駆除が必要です。
各防除方法の詳細等については、以下のページを参考にしてください。
クビアカツヤカミキリに使用可能な農薬の検索はこちら
幼虫が中にいる状態の樹木の運搬に係る要件はこちら