愛知県警察

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愛知県迷惑行為防止条例(平成31年1月1日施行)

公衆に著しく迷惑をかける暴力的不良行為等の防止に関する条例の改正概要

改正の理由

県内におけるストーカー事案は、年々増加しておりますが、その中には、ストーカー行為を敢行していながら恋愛感情を否定し、ストーカー規制法の適用を免がれようとする事案や、そもそも恋愛感情を伴わない妬み、恨みなどの悪意の感情から外形的にはストーカー行為と同様のつきまとい、押し掛け等の行為を執拗に繰り返す陰湿な事案も発生しておりますが、こうした行為に対し規制する法令がありませんでした。

また、痴漢、のぞき見、盗撮及び卑わいな言動の検挙件数は、高止まりの状態が続いており、さらには、小型薄型で高性能なスマートフォンの普及等により、盗撮被害が、学校、事務所、さらには住居の浴室、トイレ等、プライベートな場所においても発生するなど、条例では規制されなていない場所にまで及んでおりました。

こうした現状を踏まえ、県民生活の安全、安心を確保するために、この度、本条例が改正されることとなりました。

 

  1. 愛知県迷惑行為防止条例の一部改正の概要(PDF:887KB)
  2. 愛知県迷惑行為防止条例の全文(PDF:247KB)
  3. 愛知県迷惑行為防止条例施行規則の全文(PDF:255KB)

公布日等

  • 公布日 平成30年10月19日
  • 施行日 平成31年1月1日

改正内容

主な改正点は、次のとおりです。

  • 条例の名称の改正
  • のぞき見・盗撮行為の規制が拡大
  • 嫌がらせ行為の禁止の新設
  • 罰則の引き上げ、新設

条例の名称の改正

 

公衆に著しく迷惑をかける暴力的不良行為等の防止に関する条例 愛知県迷惑行為防止条例

のぞき見・盗撮行為の規制が拡大

のぞき見・盗撮行為の「規制場所」を拡大

公共の場所・公共の乗物、公衆が使用することができる浴場、便所、更衣室その他人が通常衣服の全部又は一部を着けない状態でいる場所に加え、改正後は、次の場所が新たに規制対象場所となります。

〇不特定又は多数の人が利用する場所・乗物(第2条の2第2項)

改正により、新たに規制対象場所となります。

【例】

  • 学校の教室、体育館、廊下や会社の事務所など
  • マンション等のエントランス、通路、階段など
  • インターネットカフェやカラオケボックスの個室など
  • タクシー、貸し切りバスなど
〇住居、浴場、便所、更衣室等の人が通常衣服の全部又は一部を着けない状態でいるような場所(第2条の2第3項)

改正前は、「公衆が利用できる場所」であることが要件とされていましたが、改正後は、この要件が無くなります。

【例】

  • 住居、ホテル、旅館、民泊施設の居室など
  • 学校、会社のトイレ、更衣室など

のぞき見・盗撮に関する「規制行為」を拡充

〇のぞき見・盗撮目的で「写真機等」を設置する行為等の禁止(第2条の2関係)

のぞき見・盗撮目的でカメラを設置する行為のほか、女性のスカート内に写真機等を差し入れたものの、撮影を始める前に発覚した場合や撮影に失敗し、画像が残っていなかった場合等が規制の対象となります。

【例】

  • 盗撮するため、動画撮影モードにしたスマートフォンを女性のスカート内に差し入れたが撮影に失敗した行為
  • 会社の更衣室に、女子社員の着替えを撮影するため、カメラ等を設置する行為
  • 浴場の脱衣場に、盗撮目的でカメラ等を設置する行為

嫌がらせ行為の禁止を新設(第2条の3関係)

嫌がらせ行為に該当する要件

「正当な理由」なく、専ら「特定の者」に対する「妬み、恨みその他の悪意の感情」を充足する目的で、次に掲げる8種類の行為のいずれかを反復して行うことをいいます。

〇規制対象となる行為類型
  1. つきまとい、待ち伏せ、立ち塞がり、見張り、押し掛け又はうろつき
  2. 行動を監視していると思わせるような事項の告知等
  3. 面会その他の義務のないことの要求
  4. 著しく粗野又は乱暴な言動
  5. 無言電話又は拒絶された後の連続した電話、ファックシミリ送信若しくは電子メールの送信等
  6. 汚物、動物の死体その他著しく不快又は嫌悪の情を催させるような物の送付等
  7. 名誉を害する事項の告知等
  8. 性的羞恥心を害する事項の告知等

※1~4,5の電子メールの送信については、不安を覚えさせるような方法に限る

情報提供の禁止(第2条の3第2項)

嫌がらせ行為をするおそれがある者であることを知りながら、その者に対し、当該嫌がらせ行為の相手方の氏名、住所その他の当該嫌がらせ行為の相手方に係る情報を提供することを禁止するものです。
※罰則の規定はありません。

援助(第2条の3第3項)

嫌がらせ行為の被害者の保護のため、被害者に配慮した対応が確実にとられるよう、嫌がらせ行為の被害を防止するために自ら対処しようとしている被害者からの申出に応じて、警察本部長等が自衛措置の教示等の援助を行うものです。

【例】

  • 申出をした者が当該嫌がらせ行為に係る被害を防止するための交渉を円滑に行うために必要な事項を連絡すること
  • 防犯ブザーその他嫌がらせ行為に係る被害の防止に資する物品の教示をすること など

罰則の引き上げ、新設

卑わいな行為の禁止(罰則の引き上げ)

罰則
改正前 改正後
6月以下の懲役又は50万円以下の罰金 1年以下の懲役又は100万円以下の罰金
罰則(常習として違反行為をした者)
改正前 改正後
1年以下の懲役又は100万円以下の罰金 2年以下の懲役又は100万円以下の罰金

嫌がらせ行為の禁止(罰則の新設)

罰則

1年以下の懲役又は100万円以下の罰金

罰則(常習として違反行為をした者)

2年以下の懲役又は100万円以下の罰金


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