本文
警察委員会審査状況(令和8年3月17日)
警察委員会
委員会
日時 令和8年3月17日(火曜日) 午後0時58分~
会場 第3委員会室
出席者
小木曽史人、伊藤貴治 正副委員長
松川浩明、鈴木喜博、青山省三、寺西むつみ、中根義高、ますだ裕二、
高橋正子、藤原 聖、しまぶくろ朝太郎、柴田高伸 各委員
増井公安委員、警察本部長、総務部長、警務部長、生活安全部長、刑事部長、交通部長、
警備部長、地域部長、財務統括官、サイバー局長、組織犯罪対策局長、関係各課長等
委員会審査風景
付託案件等
議案
第 1 号 令和8年度愛知県一般会計予算
第1条(歳入歳出予算)の内
歳出
第8款 警察費
第3条(債務負担行為)の内
大府警察署(仮称)整備工事
常滑警察署整備設計
愛知県警察緊急事態対処センター整備設計
交番・駐在所建築工事
犬山警察署施設設備改修工事
第 29 号 職員の特殊勤務手当に関する条例の一部改正について
結果
全員一致をもって原案を可決すべきものと決した議案
第1号及び第29号
閉会中継続調査申出案件
- 交通指導取締り及び交通安全施設の整備について
- 防犯対策の推進について
- 警察の組織及び運営について
会議の概要
- 開会
- 口頭陳情(1件 陳情第141号関係)
- 議案審査(2件)
(1)理事者の説明
(2)質疑
(3)採決 - 委員長報告の決定
- 一般質問
- 閉会中継続調査申出案件の決定
- 閉会
主な質疑
議案関係
【委員】
私からは、予算に関する説明書(1)の259ページ、歳出第8款の第2項警察活動費、第1目警察活動費のうち、音のかけ橋として県民と警察を結ぶ活動をしている、今年で結成77年となる愛知県警察音楽隊について伺う。
2022年には映画監督の内田英治氏が愛知県警察音楽隊の街角コンサートでのフラッシュモブ映像をユーチューブで見たことから着想を得て企画し、阿部寛氏の主演で異動辞令は音楽隊!が公開された。令和4年9月定例議会でも議員が関連して質問したと承知している。ストーリーの面白さに加え、ロケ地が豊橋市や蒲郡市であったことから、県民の関心も高かったと思う。
昨年2月には、にしおまちなか音楽祭ホワイエコンサートにトリで出演し、昨年11月にはキッズスポーツフェスティバルにおいてカラーガード隊やフレッシュ・アイリスと共に華麗なFantastic Drill Show2025を披露した。
そして、その演奏の合間には、お手製のプレートを使用して特殊詐欺被害や交通事故の防止を呼びかけ、子ども向けのイベントでは、「わかるかな やっていいこと 悪いこと」の横断幕を前に、SNSの注意点やアイチポリスのPRなどがしっかりと行われていた。
警察というと、一般的に近寄り難いイメージを持たれがちであるが、音楽隊は演奏を通じて警察を身近に感じてもらい、警察への信頼と警察活動への理解と協力を得ることや、交通安全、防犯の意識向上を呼びかけるため、日々活動しているものと認識している。さらに、県の学校や特別支援学校を巡回して演奏会を行い、次世代を担う青少年の健全育成と交通事故や犯罪被害防止を目指す活動にも力を入れていると聞いている。
まず改めて、警察音楽隊の活動目的や活動実績がどのようなものであるか伺う。
【理事者】
警察音楽隊は1949年に名古屋市警察局音楽隊として発足し、1955年に愛知県警察音楽隊に改称され、現在に至る。そして、県民と警察のかけ橋として、音楽等を通じて犯罪の抑止、交通事故防止等を呼びかけ、安心して暮らせる安全な愛知の確立に資することを目的としている。
警察音楽隊は総務部広報課に配置され、演奏隊員30人と演技を行うカラーガード隊員10人の専務隊で構成され、演奏、演技とともに防犯、交通安全、採用等に資する広報活動を行っている。
具体的にいうと、要請に応じて公共団体、学校等が主催する行事で活動するほか、栄のオアシス21をはじめとする観光地や各地の商業施設等において街角コンサートを行っている。
また、昨年12月には愛知県警察が主催する第26回ふれ愛コンサートを開催し、約2,000人に来所してもらった。2025年中の活動実績については、派遣回数は145回であり、来所した人は延べにして15万7,000人余りであった。
【委員】
年間145回ということで、時には1日2ステージのときもあると思う。毎日が本番のようなスケジュールの中で、幅広い年齢層の聴衆に向けて、クラシック、ポップス、歌謡曲など多種多様な曲を演奏するために、十分な準備や訓練を行っていると思う。
先週、ユーチューブの愛知県警察公式チャンネルにおいて、フレッシュ・アイリスの1日に密着する動画が公開されていた。そのほかに音楽隊の仕事や音楽隊になるまでの道のりを解説した動画も公開されているが、将来、音楽隊に入りたいと憧れを抱く人も少なくないと思っている。
多忙な中であるが、次世代を育成するような活動、例えば、2023年に日進市で行われた音楽deハローワークというイベントでは、演奏前の時間を利用して、音楽隊のメンバーが中学生、高校生、大学生らに吹奏楽のレッスンを行い、直接指導を通じて音楽隊や警察官の仕事をしてもらうという取組が行われたと聞いているので、またそのような活動に取り組んでほしい。
一方で、音楽隊において音楽は目的ではなく、安全・安心な社会を実現するための手段であることから、演奏を通じて本来の広報目的をいかに達成するかも求められていると思う。イベントの主催者側はメインの客寄せやイベントの盛り上げ役としての期待が大きいと思うが、現場での協力がなく、広報活動の際に観客が散ってしまい、目的とするターゲット層とミスマッチになるケース、例えば、不特定多数の現役世代や若年層にPRしたいけれども、固定の音楽ファンが多いという現場も中にはあると考える。
身近に迫りくる犯罪や犯罪への危機感を限られた時間の中で多くの人に伝えるためには、広報目的を達成するための派遣基準の明確化や、固定ファン以外の層にも聞いてもらえる工夫、例えば、次世代との接点として、学校の吹奏楽部との合同演奏などを強化していくことも手段として考えられると思う。
そこで、今年度の活動実績を踏まえ、来年度、改めてどのような点に主眼を置いて活動していくのか伺う。
【理事者】
警察音楽隊は多くの派遣先において、初期の目的を達成することができていると考えているが、その一方で、主催者等の中には何か演奏だけしてもらえばよいという認識で警察音楽隊を要請する人がいるのも事実である。また、近年では、社会情勢や治安情勢の変化に伴い、県民から求められる広報活動も複雑・多様化している。
これらの課題を踏まえ、派遣要請の趣旨が不明確である場合は、その行事の開催趣旨と警察音楽隊が目指しているものをよくすり合わせ、その場における最大の広報効果が得られるよう留意し、また、対象者層に合わせた楽曲を取り入れつつ、高齢者が対象のイベントには、特殊詐欺の防止、中高生が対象のイベントでは、警察官の採用に関する情報発信を行うなど、より一層、広報効果が高いものとなるように取り組んでいく。
【委員】
警察音楽隊にとって、もう一つ大事な仕事が公式行事での演奏だと思う。県のホームページの音楽隊のあゆみというページがあるが、過去の演奏記録では、1964年の東京オリンピック、1970年の大阪万博でも大役を務め、本県で開催された全国植樹祭、また、愛知万博の式典でも演奏していると書かれている。
大きな舞台での経験もまた力になると考えるが、来年度のアジア・アジアパラ競技大会期間中において、警察音楽隊はどのように対応していくのか伺う。
【理事者】
警察音楽隊は自ら各種広報イベント等を企画するほか、各警察署や自治体等からの要請を受け、公的機関、商業施設等において演奏、演技による広報活動を行っている。
また、国民体育大会、植樹祭、愛・地球博の開閉会式、最近では、昨年の愛・地球博20祭など、愛知県を挙げての大規模行事の際にも主催者からの要請を受け、イベント会場において活動した実績もある。
現時点、音楽隊の予定はおおむね2か月先まで派遣先が決まっているが、アジア・アジアパラ競技大会期間中については未定である。高度な演奏技術を有する警察音楽隊にアジア・アジアパラ競技大会に関して活動の機会が与えられ、演奏、演技によって来場者に防犯、交通安全等の呼びかけをできれば幸いであるので、急遽の派遣要請にも応えられるよう、万全の準備を講じていきたいと考えている。
【委員】
最後に要望する。
アジア・アジアパラ競技大会期間中、警察音楽隊をどうするかという話は、組織委員会が大きく関与する話だと思うので、待ちの状態になると思うが、やはり音楽は言葉や国境を越えて、人と人をつなぐ力があると思う。音楽隊が祈り続けているそのかけ橋がこれからも地域で、そして世界で広がっていくことを応援していきたいと思う。
また、毎日新聞主管の世界のお巡りさんコンサートというのがある。愛知県の音楽隊は過去には平成14年にイタリア、平成16年にフランスの開催会場にて演奏し、平成17年に愛知万博の会場において開催された世界のお巡りさんコンサート in 愛・地球博では、世界7か国9隊、日本からは警視庁、大阪府警察、そして愛知県警察が参加した経緯がある。
今年度は8月にベトナムで開催されていたが、今年はアジア・アジアパラ大会の後、11月に東京で世界のお巡りさんコンサート2026 in TOKYOとして開催されると聞いている。こちらへの参加も期待して、質問を終わる。
【委員】
私からは、予算に関する説明書(1)の258ページ、(9)交番・駐在所建築費について伺う。
自民党の県政調査会においても意見が出ており、知事への重点要望の中にも、交番の建て替えに関してはしっかりと予算を確保して、計画的に進めてほしいと記載している。資材高騰が進んで、建設費が高騰する中で、計画的な建て替えが進むか懸念している。
そこで愛知県警察において、交番、駐在所の建て替えを進めるに当たり、基準や考え方などがあるか、まず確認したい。
【理事者】
交番、駐在所の建て替えについては、経年のほか、壁の亀裂や外壁の剝離、雨漏りの発生など、施設の状況を総合的に勘案して、老朽化の進行した施設を中心に選定している。
このような考え方の下、現在、年間9か所程度の交番、駐在所の建て替えを計画的に進めている。
【委員】
計画どおり進めていくためには、入札で不調にならないための工夫も必要だと思う。
交番の建て替えには、費用面でも計画的に進めていくために、大きく2パターンあったと記憶している。例えば、設計、施工を同時に発注する場合と、設計をした翌年に施工をする場合の2パターンあったと思うが、愛知県で施工している交番等の建て替え工事における整備手法はどのように分けられているのか。また、2026年度に工事着手する内訳について教えてほしい。
【理事者】
設計、施工を一体で発注する手法については、交番等の建設にかかる費用削減を目的として、2020年度以降に発注している交番等建設工事の一部において導入している。
この手法で実施する条件として、請負者のスケールメリットを考慮し、二つの交番等を1セットとして行うものとしている。また、1セットとした交番等の距離はおおむね10キロメートル圏内に所在するものとして発注している。
これは、建設工事において主任技術者等が原則、1現場に1人配置であるところ、2現場を1人の主任技術者等で兼務できる緩和措置を受けるメリットがあるためである。
こうしたことから、建物の経年や地理的要件を踏まえて、要件が満たされる施設を選定しており、2026年度は2施設を設計施工一体型方式、7施設を前年度設計・翌年度以降の施工方式の区分けとしている。
【委員】
計画的に費用を抑えることも重要であるが、交番等の建て替えには、やはり地域から愛着の持てる交番づくりという視点も非常に必要であると思う。5年ぐらい前に本会議の一般質問で取り上げたが、当時の警察本部長から、まちづくりに合わせた交番づくりをすると答弁があった。特に外観等は、地域の歴史や町並みに配慮したものにすることによって、本当に地域から愛される交番になると思う。
そこで、地域住民に愛される交番とするために、地域からの要望にどのように応え、どの程度まで地域の声を反映することができるのか伺う。
【理事者】
外観などのデザインでは、地域の特性や周辺の環境などにも配意し、地域住民が愛着を持てるデザインとなるよう検討しており、地域からの要望があれば、可能な範囲において反映できるようにしている。
一例として、中警察署橘交番の建設においては、交番が本来担うべき目的や機能を満たした上で、地元からの意見としてもらった地域の特性である桶のイメージを反映できるよう交番デザインを検討し、建物正面のひさし部分に丸みを持たせることによって、桶に見えるようなデザインとした。
【委員】
橘交番があったところは、昔、葛飾北斎が桶の中に、後ろに富士山が映っているように見える尾州不二見原という絵を描いた地域であることから、地域から、やはりここは不二見町という旧町名であるので、そこにちなんだ形で、桶をデザインモチーフとした交番にしてほしいという要望をもらって、今回、かなえたという話であったと思う。まずは地域が愛着の持てる交番となるように、交番建て替えの際は地域の声を反映する、また、聴取する機会を提供することを要望して終わる。
【委員】
私からは、予算に関する説明書(1)の260ページ、第1目警察活動費の警察活動事業費のうち、(10)街頭犯罪対策費の中の自動車盗対策推進費について伺う。
本県は自動車盗が全国ワーストだと聞いているが、本県内の自動車盗の現状と実態についてまず伺う。
【理事者】
まず、本県における昨年中の自動車盗の認知件数については1,051件で、前年と比較して185件増加しており、全国ワーストとなっている。
次に、本年2月末現在の認知件数については90件で、前年同期と比較して93件減少している。
盗難被害に遭う車種の上位5位としては、多い順にランドクルーザー、レクサスLX、プリウス、アルファード、クラウンとなっており、組織的な自動車盗グループが特定の車種を狙って犯行を繰り返しているものと見ている。
【委員】
自動車盗の現状として、ランドクルーザーが最も多い車種ということであるが、実際問題として、そのランドクルーザーのユーザーのどのくらいが防犯対策をしていないのか。また、防犯対策をしない理由についても伺う。
【理事者】
愛知県警察においては、ランドクルーザーなどの盗難多発車種のユーザーに対して、広報媒体や防犯イベントの機会に広報したり、自宅などを個別に訪問し、直接伝えるなどして、県内の自動車盗の発生実態や防犯対策の重要性を説明している。
具体的には、メーカーの銃声セキュリティーに加え、自動車にはハンドルロックや警報装置などの活用を、自動車の駐車場所には防犯カメラやカーゲートを設置するなどの複数の対策を講じることが必要だと説明している。
しかしながら、ユーザーの防犯対策の実施状況を調査すると、自動車の車体に対して防犯対策を全く実施していない割合が約35パーセント、防犯対策を一つだけ実施している割合が約35パーセントとなっているほか、駐車場に対して防犯対策を全く実施していない割合が約55パーセントという結果であった。
また、ユーザーが防犯対策を導入しない理由については、自分の車は大丈夫だと思っていた、使い勝手が悪くなるから導入しなかった、どの防犯対策が有効か分からなかったなどが多くを占めている。
【委員】
今回の予算では、自動車盗抑止に向けた新たな取組として、全国初、防犯三種の神器を貸し出すことで盗難に遭いやすい車種のユーザーに働きかけをするということである。この事業の概要と防犯三種の神器の効力について、確認の意味でも伺う。
【理事者】
愛知県警察においては、自動車盗の被害防止対策として、防犯効果が高くユーザーにとって使い勝手がよい防犯対策として、スマートフォン連動型防犯カメラ、車載の警報装置、GPS機器を防犯三種の神器と名づけて、その設置を呼びかけている。
そして、2026年度から、これらの機器50セットを、防犯対策を導入していないユーザーに貸し出す、防犯三種の神器事業を開始することとした。
県内ではこれまで、スマートフォン連動型防犯カメラや車載の警報装置の警告機能などにより被害が未然に防止できた事例や、GPS機器により被害回復につながった事例もあったので、愛知県警察としては、防犯三種の神器が自動車盗の抑止に有効であると考えている。
【委員】
今回は、自動車盗のターゲットになりやすい車種のユーザーへ50セット貸出しを行うということであるが、貸し出す対象はどのように決めるのか伺う。そして、1世帯当たり大体10万円弱するが、まずはその対象者を決めて、最長3か月程度貸出しを行うと聞いた。その後、この50セットはどのように使われるのかも伺う。また、防犯三種の神器の運用方法と事業の目的について最後に伺う。
【理事者】
まず、防犯三種の神器の貸出し先となるユーザーの選定方法については、警察官が盗難多発車種のユーザーのもとに出向いて防犯診断を実施し、盗難リスクが高いと確認された場合に機器を貸し出すことを想定している。
また、貸出し期間は最長3か月程度とし、返却後には別のユーザーに貸し出す仕組みとすることで、幅広く多くの県民に防犯三種の神器の有効性を実感してもらえると考えている。
さらに、本事業は防犯三種の神器の効果を実感したユーザーに貸出し終了後、自ら防犯機器を導入してもらうことを目的としており、防犯三種の神器事業の実施が県内の自動車盗の減少、全国ワースト脱却につながると考えている。
一般質問
【委員】
私からは、愛知県警察が保有するドライブシミュレーターについて伺う。
警察委員会の8月の県内調査で名古屋市立大学医学部附属東部医療センターを訪問した。運転外来の取組を見せてもらい、その際、私もドライブシミュレーターに乗ったが、視野が狭まっていく人の見え方がどのようなものなのか体験し、大変参考になった。
先日、平針運転免許試験場と名古屋大学未来社会創造機構に訪問し、ドライブシミュレーターの使われ方等について話を聞いたので、そのことも踏まえて伺う。
先に名古屋大学未来社会創造機構のことを少しだけ触れると、仮想空間上に名古屋のまちが再現されていて、そこをドライブシミュレーターで操作すると、その仮想空間の中を車が走る。車だけではなく、自転車や歩行者が複数あり、一遍にその中を走ることができる。いわゆる交通をそこの中で生成することができるものであって、自分の運転を歩行者の視点から見詰め直すことができたり、中学生、高校生は当然ながらまだ車の運転はできないが、車の運転席の視点から見ると自分たちが乗っている自転車がどのように見えるか、逆にどのように見えないのかを分かってもらうこともできるものであった。
ドライブシミュレーターは、日常的に運転する私たちにとって当たり前になってしまっている自分の運転の癖を客観的に見詰め直し、運転寿命を延伸させるのに大変有効だと思っている。
まず、愛知県警察としてドライブシミュレーターを何台保有しているのか、またその使用目的と併せて伺う。
【理事者】
愛知県警察では31台の運転シミュレーターを保有している。用途別だと、運転免許の停止処分を受けた人等に対する講習において、実車による指導のみでは指導が困難な交通事故、その他危険場面等を疑似体験する運転シミュレーターについては、運転免許課に22台、東三河運転免許センターに3台保有している。
また、身体等に障害のある人からの相談に応じ、アクセルやブレーキの操作を手で行うことなど、必要な免許条件を判断するための運転シミュレーターについては、運転免許試験場及び東三河運転免許センターに各1台保有している。
さらに、交通総務課においては、加齢に伴う身体機能の変化が運転に及ぼす影響を高齢ドライバー等に理解してもらうために、可搬型のドライブシミュレーターを2009年及び2020年に導入し、合計4台の可搬型ドライブシミュレーターを保有している。
このほか、愛知県警察の保有ではないが、民間企業と名古屋大学との共同研究に必要なデータの収集を目的とした運転シミュレーターが運転免許課に2台設置されている。これは、これまで違反者講習の受講者は社会参加活動として街頭での広報啓発活動を行っていたが、試験的にカリキュラムを変更して、この運転シミュレーターの運転データ収集を行うものである。
【委員】
平針運転免許試験場で見たドライブシミュレーターだが、シート、ハンドルは実際の車両と同じものであったが、モニターは3面のモニターではなくて正面の1面のみであって、一旦停止をした後に左折発進する場面だと、機械については画面の切替えボタンを押して、右から来る車や歩行者を見て、また映像を切り替えて確認した後に、また正面の画像に切り替えてから発進というような操作がワンクッションあった。また、私も乗ったが、シミュレーター酔いがあり、減速、加速、右左に曲がるところは結構気持ち悪いというのが正直な感想だった。
名古屋大学未来社会創造機構のドライブシミュレーターも乗ったが、こちらの機械では全く乗り物酔いなしで、加速、減速、カーブといった運転操作に連動してシートの重心が細かく動くことで、実際の車を運転している感覚にとても近く、プロのレーシングドライバーが自分自身の練習用で開発したシミュレーターの技術が生かされているということで、こういった技術は実際に車のディーラーの試乗車、試乗のシミュレーターにも採用されていると聞いた。
それを踏まえて、実際の運転の感覚により近い状況で使用できる機能を備えたシミュレーターがもう既にあるので、こういった技術を積極的に取り入れていけるとよいと思うが、導入する機器の基準や、調達方法がどのようになっているのか。また、基準にない機能を備えることについて愛知県警察としてどのように考えているか伺う。
【理事者】
法定の講習である停止処分者講習等で使用する運転シミュレーターは、内閣府や国家公安委員会の告示において、ハンドルやアクセル、ブレーキペダル、運転者席、運転操作表示装置などの形状や操作方法などの基準が示されており、導入する機器はその基準を満たしている必要がある。
運転シミュレーターの調達は一般競争入札で行っているが、国の示す基準にない特殊な機能を入札の条件とすると、一般競争入札への参加が難しくなるなどの影響が懸念される。したがって、現時点において特殊な機能を備えていることまでは求めていない。
【委員】
国が定めた基準が要求水準になっているということだと思うが、やはり個人的な感覚とするとモニターは3面あったほうがよいと思う。
また、大学と協力した交通違反者の特性を収集するという研究でドライブシミュレーターが活用されているということであったが、今は、法定講習は法定講習の目的で、研究としてのデータ収集はデータ収集という目的でと、別々で行われていると思うが、これが相互に補完し合えるようになれば、常々の講習で違反をした人たちがどんなときに交通違反を生じさせやすいのかを把握することができるので、フィードバックして交通事故発生の可能性を抑止することにつながると思う。
こういった環境は大切であり、今実現できる技術があるので、取り入れていく積極的な姿勢であってほしい。
次に、停止処分者の講習で使用するドライブシミュレーターであるが、平針運転免許試験場で22台に対して、東三河運転免許センターが3台という答弁であったが、導入台数に差があるように感じるが、東三河運転免許センターにドライブシミュレーターの増設の予定があるのか伺う。
【理事者】
運転免許課及び東三河運転免許センターに設置している運転シミュレーターの使用を必要とする講習を受講した人は、2025年中、運転免許課で8,250人、東三河運転免許センターでは393人であり、現在の台数で業務を円滑に行うことができていることから、現時点において増設する予定はない。
【委員】
次に、可搬型ドライブシミュレーターについて伺うが、可搬型ドライブシミュレーターの活用内容、実績について教えてほしい。
【理事者】
可搬型ドライブシミュレーターの活用内容については、交通総務課に配置されている交通安全教育チームあゆみが行う交通安全イベントや、老人クラブでの交通安全講話等において実際に体験してもらい、結果に応じてアドバイスを行っているほか、各警察署の要望に応じて貸出しも行っている。
また、活用実績については、過去5年間では、2025年が376人、2024年が302人、2023年が458人、2022年が1,027人、2021年が165人にドライブシミュレーターを体験してもらっている。
【委員】
新型コロナウイルス感染症の影響もあったと思うが、近年は大体300人から400人、500人が平均と理解した。
先ほど各警察署の要望に応じて貸出しも行っているとのことであったが、数日のイベントのときだけでなくて、あそこに行ったらドライブシミュレーターを体験、乗ることができるというような、一定期間まとまった設置があれば、自分の運転に不安を持っている人や高齢の人で免許の返納を考えている人が、自身がやってみたいと思い立ったタイミングでドライブシミュレーターを利用できる環境をつくっていくということも大切だと思う。
各地の警察署に一定期間設置しておく運用を拡大することができないかと思うが、そのような予定があるか伺う。
【理事者】
ドライブシミュレーターは各種イベントや交通安全教室など県民の要望に応じて、警察官が現地に持ち込んで柔軟に活用することが効果的であると考えている。
委員が示す警察署への一定期間の設置については、人員の配置や執務室のスペース確保が必要なことから、現時点では予定していない。
【委員】
交通総務課が保有する4台の可搬型ドライブシミュレーターについて伺うが、導入のシミュレーターでは2009年の導入ということで、随分年数が経過しているものがあるようだが、どのような機能があるのか。また、更新の予定があるのかについて伺う。
【理事者】
2009年に導入した機器については、アクセルを踏んだ状態からアクセルを戻すまでの時間を評価する単純反応検査、表示されたマークの色によってアクセル操作やブレーキなどの正しい選択とそれにかかる時間を評価する選択反応検査、画面に表示されたコースに対するハンドルさばきを評価するハンドル操作検査等を行うことができる。
2020年に導入した機器は、2009年に導入した機器の機能に加えて、交通状況に応じた適切な運転操作や危険予測を評価することができる。
2009年に導入した機器は、委員が示すとおり相当期間が経過しており、中には不調となり、修理もできないため廃棄した機器もあるが、現在は機能が充実した2020年導入の機器を主として活用することで、運用に支障は生じていないことから、現時点で機器の更新予定はない。
【委員】
実際に私たちがドライブシミュレーターといってイメージするものは、2020年に導入された2台で、恐らく前の2009年のものは老人クラブのイベントで私も見たが、長机の上に置いて固定して、モニターとハンドルとパイプ椅子の下にアクセル、ブレーキを置いて踏むようものだったと思うが、そういった簡易型が主流かというと、もう時代は変わってきているという気がする。
また、交通安全教育チームあゆみについてであるが、荷台の片側が開くタイプのトラックの中にある自転車のシミュレーターと、反応速度を測定するものを体験したが、こういったイベントに出ていく車両を、愛知県警察は何台持っているのか。運用の実績についても併せて伺う。
【理事者】
委員が示す車両は、交通安全教育車として愛知県警察に1台配備されており、ショッピングセンターや学校など大人数が集まる場所や関係機関、団体等が主催するイベント等の派遣に使用し、子どもや高齢者等幅広い年齢層に交通安全教育活動を行っている。昨年中は14回のイベント等に派遣し、延べ2,087人を対象に交通安全教育活動を行っている。
【委員】
1台のみであるので、県内各地のイベントへの派遣需要を思うと、全く同じものというよりも、いろいろな種類のタイプの派遣ができるトラックがあってもよいと思う。
設置については屋内の一定の広いスペースが必要になるということは、スペースの確保の課題があると思うし、加えて、現在保有しているドライブシミュレーターも随分年数が経過したものがあるということなので、可搬型ドライブシミュレーターは、車載型を考えることも現実的、有効的であると思うが、どうか。
【理事者】
車載型ドライブシミュレーターは機材の搬送が容易であること、設置スペースの確保や設置作業が不要であることといったメリットがある一方で、屋外で使用することが前提となるため天候に左右されることや、駐車スペースの確保が必要となることなど運用に一定の制約が伴うデメリットもあるので、一長一短であると考えている。
【委員】
それぞれの場面で最良の効果が発揮できる導入をそれぞれ検討してもらえるとうれしい。
また、防災安全局が今年、水素の燃料電池を動力にした燃料電池自動車(FCV)の地震体験車、起震車を新しく造る。燃料電池であるので、発動機、エンジンとは違って操作しているときの体験者とのコミュニケーションをするときも静かでやりやすいという効果も期待されているという話を聞いているし、何より水素社会の実現に取り組んでいる本県の取組も、体験を通して県民にPRできると思う。先ほどのトラック車載型のものの整備を検討するようであれば、併せてそういった機能のことも考えてもらえるとうれしい。
もう一点、北海道警察が最新型のドライブシミュレーターを導入したという記事がヤフーニュースであった。記事を読み上げると、全国初導入、最新シミュレーターが北海道に、シートが動くリアルな衝撃で事故の怖さを体感、高齢者や外国人ドライバー向け講習での活躍が期待と紹介されていて、シートが動くところも実際には先を越されてしまったと思って残念な気持ちもあるが、導入の実績があるし、外国人ドライバー向けというところが少し気になった。外国人ドライバーだと、2024年に特定技能で自動車運送業が追加され、昨年10月に外免切替えの厳格化が施行されたという社会的変化があったので、愛知県警察としても前向きに、今の時代に合ったドライブシミュレーターの活用を積極的に検討してほしい。
【委員】
私からは、生活道路における法定速度引下げに関する対応について伺う。
総合的な交通事故抑止対策の一環として、本年4月1日から自転車の交通違反に対する交通反則通告制度、いわゆる自転車の青切符制度が開始される。制度の詳細を調べている際に、生活道路における法定速度の引下げについても併せて知ることとなった次第である。
そこではじめに、本年9月1日から生活道路における自動車の法定速度が時速30キロメートルに引き下げられるが、目的や効果など概要について伺う。
【理事者】
いわゆる生活道路における法定速度の引下げについては、2024年7月、道路交通法施行令が改正され、中央線や中央分離帯などにより自動車の通行が往復の方向別に分離されていない一般道路などを対象に、法定速度が時速30キロメートルに引き下げられ、本年9月1日から施行される。
本改正は、現下の交通事故発生状況等に鑑み、幅員の狭い一般道路における自動車の速度抑制を行うことで安全対策を強化する必要がある中、こうした道路の全てにおいて最高速度規制を実施することは現実的ではないことから、生活道路における法定速度を時速30キロメートルに定めることで、自動車の速度抑制を図ることを目的としたものである。
自動車の速度と死亡事故の関係については、自動車の速度が時速30キロメートルを超えると歩行者の致死率が高まることが明らかとなっていることから、本改正により重大事故の発生を抑止する効果が期待できると考えている。
【委員】
次に、法定速度がこれまでの時速60キロメートルから時速30キロメートルに引き下げられることから、県民に対する周知やルールを守るための取締りが重要だと考えるが、愛知県警察としてどのように取り組んでいくのか伺う。
【理事者】
いわゆる生活道路における法定速度の引下げを内容とする本改正については、県民への周知が重要であると認識している。愛知県警察では、チラシやポスターなどを活用するとともに、本年9月の施行に向けて関係機関の協力を得つつ、県民に対する広報啓発に取り組んでいく。
また、取締りについても、生活道路において取締りが可能な可搬式速度違反自動取締装置、いわゆる可搬式オービスを効果的に活用して、重大な交通事故の原因となる速度超過違反の取締りを推進していく。

法定速度引下げ ポスター
【委員】
総合的な交通事故抑止対策が目的になるかと思うので、可搬式オービスの件も聞き、個人的には交通事故の抑止効果も高いと思った。
他部局の答弁でも、よく周知していくという言葉を受ける。今回その周知も実効性を担保してほしいが、チラシを見て気になった点が一つあって、そこだけ指摘する。もらったビラなのだが、生活道路で、初めて米印が書いてあるのを見た。何と書いてあるかというと、ここでいう生活道路とは、主に地域住民の日常生活に利用されるような、中央線などがない道路のことだと書いてあって、一般的によい傾向だと思うが、生活道路という形ですごいアバウトにしていて、後々どこが生活道路でどこが違うのかということも出てくると思うので、周知の際にそこを丁寧に、分かりやすく説明してもらえるとよいと思う。
【委員】
私からは、二つの項目についてそれぞれ質問する。
一項目が、学校等における盗撮被害防止対策についてである。先日の本会議の一般質問において議員の県立学校への盗撮防止カメラ検知器導入についての質問で、昨今の事件等を受けた情勢については触れられていたので、質問の背景については割愛する。文部科学省の調査では、令和6年度に性暴力などで懲戒処分となった公立学校の教員281人の事案内訳は小学校が75人、中学校が102人、高校90人、特別支援学校13人だが、被害者が自校の幼児児童生徒だった割合は48パーセントとほぼ半数を占めており、また、自校の教職員というのが17パーセントであった。また、子どもに対する性暴力などが6割を占め、行為の内訳は、淫らな行為が38人、盗撮・のぞきが34人、体に触るが31人などであったことからも、学校内における安全確保、特に卑劣な盗撮の被害防止対策を徹底することが重要であると考えている。
盗撮については、2023年に性的姿態撮影等処罰法が施行され、未遂罪も含む撮影罪が新設、そして厳罰化されている。また、関連して2022年には教育職員等による児童生徒性暴力等の防止等に関する法律が施行され、教員による加害の厳罰化、教員免許再授与の厳格化などが規定されたほか、本年12月にはこども性暴力防止法の施行が予定されており、1月にはその柱となる日本版DBSや初犯対策として不適切な行為の設定を含む施行ガイドラインが公開されている。学校内の盗撮について、より強力な法的包囲網へと進化していると感じるし、県教育委員会では昨年7月に自校児童生徒への盗撮行為、わいせつ行為撲滅のためのガイドラインを作成し、全ての公立学校にその実施を求めている。
子どもが通う学校においても、学校における盗撮防止対策として、撮影は学校指定の機材を使用し、個人で所有するスマートフォン等による撮影は禁止すること、教室、更衣室、トイレ点検等を定期的に実施し、カメラ等の不審物がないかの確認及び不審物の隠し場所となり得る荷物等の放置防止に努めること、児童生徒の画像や映像は管理職は厳重に管理し、無断での持ち出しを禁止することに加え、わいせつ行為防止対策として教職員に対し児童生徒との私的な連絡の禁止など複数の取組について、昨年7月に保護者宛てに通知があったところである。
このように、学校側も児童生徒の安全確保に向けた取組を進めているが、先月中学校内の女子トイレに小型カメラを設置し、少女を盗撮したなどの罪で起訴された名古屋市立中学校の部活動の外部顧問を懲戒免職となっている被告についての報道があり、この被告は市教育委員会の聞き取りに対して、去年の8月頃から繰り返し盗撮を行っていた、教員の盗撮事件を報道で見て思いとどまったときもあったがやめられなかったなどと話していると報道されていて、衝撃を受けた。学校側の盗撮をさせない校内環境を目指す取組において、さらに警察との連携を強化し、何にどのような注意をすべきかなどで助言を受けたり、教職員研修に警察官を招いたりするなどの取組、警察に相談できる体制の構築が必要だと考える。学校現場に直接介入することは難しいと思うが、昨年の夏休み前には愛知県警察から県と市の教育委員会に、子どもを性犯罪から守る対策に関して書面で依頼を行ったと聞いている。
そこでまず、学校における子どもの安心・安全を確保するため、愛知県警察が教育委員会に働きかけている取組を伺う。
【理事者】
昨年、今の委員の発言にもあったとおり、名古屋市教員らによる盗撮画像共有事件の発生を機に、盗撮被害防止を含めた子どもの安全確保のため、愛知県警察から愛知県及び名古屋市教育委員会に対して、公用のスマートフォンや児童生徒用のタブレット等への愛知県警察公式アプリ、アイチポリスをはじめとする防犯アプリの導入や、愛知県警察が行う性被害防止教室の活用等を依頼した。また、必要に応じて、教育委員会主催の研修会において、子どもの安心・安全を確保するため、警察職員を派遣し、指導・助言を行っている。
【委員】
昨年11月に文部科学省から各県等の教育委員会宛てに、教師による児童生徒性暴力等の防止等に関して、研修の充実や効果的な施設点検の実施に向けて、警察庁が作成した教材について活用するよう知らせがあって、ここで警察との連携の推進についても中身に含まれている。
この通知には二つのスライド資料がついていて、一つ目が教員研修用の教材で、タイトルは児童生徒への性暴力防止のために、その行為が人生を壊すという少し強烈なタイトルであって、具体的な事例が例示されており、非常に強い表現で、児童生徒への性暴力は必ず発覚するということが説明されている。また、二つ目のスライドは施設管理者向けの資料であるが、施設管理を行うに当たって、盗撮事犯に係る防犯対策として、カメラを相手に差し向ける盗撮、カメラを隠して設置する盗撮の手口についての解説に加え、盗撮用カメラを発見した場合の対応やカメラを設置しにくい環境づくり等について詳細に説明されている分かりやすい資料である。このような資料をそれぞれの学校において、施設の管理者や事務職等のスタッフが連携して積極的に活用し、効果的な施設点検が行われることが望ましいと考えている。
そのような中で、2月20日に名古屋市教育委員会が開催した校長等約50人を対象とした研修会において、生活安全特別捜査課長が講話したという報道を見たので、その内容について伺う。
【理事者】
講話した内容は、盗撮事案の実態及び防止対策等に関するもので、要点は三つある。
一つ目は、警察から見た学校の現状と課題として、警察への通報や相談のタイミングが遅れてしまったケースがあり、その場合、捜査と盗撮画像の拡散防止措置に支障が生じるおそれがあること。
二つ目は、学校施設の管理責任者の対応として、盗撮用機材を設置しにくい環境づくり、迅速、的確な初動対応、被害の最小化及び危機管理を意識すること。
最後に三つ目は、予兆の段階でも早期に警察に相談するなど、警察との連携を強化することについて講話した。
【委員】
学校だけではなくて子どもの居場所となるような施設等への対策も急務ではないかと考えている。本年1月にはこども家庭庁から各県等の子ども政策担当部局に事務連絡が出ていて、本年12月に予定されているこども性暴力防止法の施行により、その対象事業者は、法に基づき、子どもに対する性暴力を防止するための措置の実施が求められることから、対象事業者をはじめ、子どもに対して教育、保育等を提供する事業者に、警察庁作成の資料の活用を学校同様に促す内容であって、県の子ども政策担当部局から児童福祉、子どもの居場所、学習塾、社会教育、スポーツ、文化芸術、その他習い事等、児童等を対象とする施設、事業に関連する関係団体、事業者等に対して幅広く周知することを依頼するものである。県の子育て支援課に確認したところ、やはり民間の事業者が運営する学習塾や習い事等は、県からそのような団体等通知のアプローチが難しいという話があった。しかし、大手の学習塾の中には、日本版DBSの認証申請に向けて、むしろ率先して安全な環境づくりをしているということを積極的にPRしている事業者もいると承知している。本年1月には愛知県警察が大手塾で予備校講師らに講話を行ったとの報道もあったので、そこで学習塾など学校以外で子どもの居場所となるような施設等に対する取組について伺う。
【理事者】
愛知県警察としては、学童保育、児童館等、いわゆる学校以外の場所においても、子どもの連れ去り防止等の防犯教室、不審者侵入対処訓練等を通じて、子どもを対象とした各種防犯対策に取り組んできた。
また、本年1月には大手の学習塾の依頼に基づき、当該施設管理者約200人を対象として、盗撮事犯の実態、防犯対策及び不審者が侵入した際の対処方法に関する研修を行った。
引き続き、あらゆる機会を通じて防犯教室や防犯訓練等を開催し、子どもが安心して過ごせる環境づくりに取り組んでいく。
【委員】
力強い答弁をもらったと思う。やはり学校や子どもの居場所が安全になることが何よりも重要だと思うので、引き続き対策のほう、各教育委員会や様々連携して対応するよう願う。
続いて、コノハキッズ、防犯少年団の活動について伺う。
令和7年中、愛知県警察に寄せられた16歳未満の子どもに対する声がけや付きまとい等の情報件数は2,237件で、うち13歳未満が1,561件であり、ここ数年情報件数が増えていることを愛知県警察ホームページで確認した。来月から新学期が始まるが、4月から6月、9月から10月にはこれが増える傾向にあるとも聞いている。愛知県警察では、子どもや女性に対する声がけや付きまといなどの性犯罪等につながりかねない事案の行為者を早い段階で検挙、指導、警告を行うなど、犯罪等の未然防止のために取り組んでいるが、一方で子どもたち自身に自分たちのことは自分たちで守るという意識を高めてもらうための取組も重要である。
新年度で平成19年度に設立された防犯少年団、通称コノハキッズが20年の節目を迎える。このコノハキッズは子ども自身が安全について勉強し、防犯について考え、行動する子どもの安全リーダーを育成し、防犯知識の取得と危険から身を守る能力の向上を図るとともに、子ども同士による安全知識の普及を目的とし、毎年県内の各警察署にモデル校を1校指定、5年生を中心としたおおむね10人で構成され、それぞれ工夫を凝らして活動を行っていると承知している。
まず、このコノハキッズの設立の趣旨と活動内容について伺う。
【理事者】
防犯少年団は、今の委員からの説明のとおり、通称コノハキッズといい、愛知県警察独自の取組として始めたもので、今年で設立20年となる。設立の目的としては、児童の中から他の児童やその保護者に防犯上のアドバイスをすることができる安全リーダーを育成することである。
主な活動内容としては、ボランティアとの合同パトロールや安全なまちづくり県民運動における広報啓発活動などを行っている。
【委員】
活動を通じて子どもたちに危機回避の意識を持ってもらい、主体性を尊重しながら、そのような自己防衛の能力の向上につながる実践的なスキルを育成するという、非常によく考えられたプログラムだと思っている。学んだ防犯知識を子どもが同じ目線でほかの児童や保護者等に伝えて還元する安全リーダーとしての役割は、子どもたち自身の責任感を育むものだと考えている。
今年度はこのコノハキッズのさらなる活性化を図るため、新たに小学校の長期休暇中に愛知県警本部において8月の3日間サマースクールや、12月にウインタースクールが開催され、パトカーや通信指令室、交通管制センター、広報センターの見学に加え、不審者から走って逃げる体験型の防犯教室や大声測定器を使用した助けを呼ぶ訓練、安全マップの作り方、インターネットの安全な使い方や不審者対策、似顔絵のモンタージュ作成など、警察官の仕事体験なども含めてそういったカリキュラムや体験が行われたと聞いている。このような経験をしたコノハキッズが学校や地域に戻り、どのような波及効果をもたらすのかということであるが、この成果を数値で表すのは難しいと思うが、確認の意味も含めて、コノハキッズとなった児童の総数及び本年度のコノハキッズとなった児童数並びに成果を伺う。
【理事者】
防犯少年団は、各警察署が管内の小学校1校にモデル校を委嘱し、それぞれ約10人の児童を防犯少年団員に任命して、子どもの立場で地域の安全活動に参加してもらう団体である。愛知県警察としては、これまで延べ約8,000人の児童を防犯少年団員に任命しており、本年度は421人の児童に活動してもらっている。
最近の主な成果として、昨年12月、愛知県警察が名古屋駅で開催した防犯イベントに、名古屋市立笹島小学校の防犯少年団員が子役タレントの永尾柚乃氏と共に参加し、連れ去り防止などを訴え、大きく報道されたことで県民の防犯意識高揚の一助となった。
また、本年2月には尾張旭市立旭小学校の防犯少年団が、愛知県警察主催のコノハキッズウインタースクールで学習したことを母校に還元して、学校全体の防犯意識を向上させる活動を行ったことなど、各防犯少年団がそれぞれの地域で工夫を凝らして防犯活動している。
【委員】
既に県内では約8,000人のコノハキッズのOBがいるということであった。
愛知県警察本部でのそのような長期休暇中のスクールの経験を学校で還元したという事例も分かった。蒲郡市などでもそのような事例があると聞いている。コノハキッズのこの経験が将来の職業選択や地域社会との関わりにも好影響を与えるようなケースもあると考えている。
今後の活動について、日々子どもたちを取り巻く環境の変化もある中で、活動内容は柔軟に考えていく必要があると思うし、コノハキッズのモデル校となった学校や保護者に聞くと、非常にすばらしい活動だが、7月頃にモデル校の委嘱式と任命式があることで、長期休暇も考えると実際の活動期間が半年ぐらいになってしまい、1年では消化不良の状態も多いと聞いている。また、参加対象が小学校5年生ということで、5年生で1年間かけてそういった経験をし、その後で学校に還元する時間が短いということ、あとは学校側の問題であるが、過密スケジュールの中で活動日程をどのように確保するか、また、教員の働き方改革との兼ね合いや全学校が満遍なくモデル校を経験できる仕組みになっていないなど、いろいろ課題があることも分かった。
最後に、20年の節目を迎えるわけであるが、今後の防犯少年団、コノハキッズの活動展望を伺う。
【理事者】
スマートフォンやSNSの普及など、社会の変化により犯罪情勢や子どもを取り巻く環境が日々変化している。このため、従来の連れ去り防止に関する教養をはじめとする現実空間に関するものだけではなく、サイバー空間に関する防犯教育等、時代の変化に応じた活動も進めていきたいと考えている。
また、防犯少年団員の活動期間を現在の1年から原則2年に延長して、活動内容についても充実化を図っていく。
防犯少年団員の中には、後に本県警察官となって治安の最前線で活躍している者もいるし、また、防犯少年団の経験者は将来にわたって地域の防犯ボランティアの担い手として期待できることから、引き続きこの活動を強力に推進していく。
【委員】
最後に要望で、このコノハキッズの活動が、子どもたちが安心して成長できる社会づくりの一助となると確信している。コノハキッズの活動について中日新聞の地方版のページで見ると、各警察署で本当にいろいろな活動をしていて、例えば瀬戸警察署ではコノハキッズが実際にパトカーに乗ってマイクで呼びかけたり、コノハキッズの声で録音した侵入盗、特殊詐欺、自転車盗の被害防止を呼びかけるパトロール音源を活用していたり、モデル校がある地区をまちの防犯診断エリアに選んで、一緒に防犯環境の改善につなげるなど、参考になるような取組もされている。この20年を契機として、そういった各地の様々な好事例等も含めてまとめ、各署が活動を考える上での参考になるような、そういった事例集も整備してほしい。
また、コノハキッズのモデル校は各警察署で毎年1校なので、学校数から考えると多くの学校にはこの経験が共有されていない。モデル校からさらに周辺の学校へ経験が共有されるような仕組みづくりを市町村の教育委員会と連携して目指してほしいし、関連して、近年減少傾向にあるが、こども110番の家がいざというときに子どもたちが駆け込める場所となるように、コノハキッズとの活動ともさらに連携して認知度の向上と日頃からコミュニケーションが取れる関係性の構築をしてほしい。
【委員】
私からは、パーキングメーターに対する愛知県警察の考え方について聞きたい。
名古屋市中区、中村区に点在しているパーキングメーターは、そもそもどのような考え方の下で、いつ頃から設置されることになったのか教えてほしい。
【理事者】
パーキングメーターについては、駐車需要は路外駐車場で満たすという原則を踏まえ、地域の駐車需要と路外駐車場との需給バランスに配意して、必要やむを得ない短期間駐車場に応じることを目的として設置している。
愛知県内では1973年に初めて設置され、2024年度末現在では名古屋市中区、中村区及び東区において合計807基設置している。
【委員】
807基設置しているということであるが、昨今の社会情勢の変化によって、パーキングメーターの在り方を検討していく時期に入っていると思う。先ほど1973年から設置したということであるが、当時は今のような形で、どこでもスペースに入れてお金を払えば簡単に停めることのできるコインパーキングがなかったことで、一時的に停めるスペースが少なかったのは推察できるが、今、大きく社会情勢は変わって、例えばいっとき停めようと思っても簡単に車が停められる状況になっていると感じているので、まずは愛知県警察として現状をどのように捉えているのか聞きたい。パーキングメーターの稼働率や機器の更新、料金を納めずに駐車している違法駐車など課題について伺う。
【理事者】
パーキングメーターの利用状況については、2024年度中84万9,525回利用されており、1日1基当たりに換算すると2.72回の利用となっている。なお、1日1基当たりの利用回数はここ数年横ばいとなっている。
機器の更新については、愛知県警察で運用しているパーキングメーターの老朽化と修理部品の調達が課題となっている。
また、パーキングメーターを作動させずに駐車するなどの違反者が依然として散見されていることも課題であり、道路上の駐車秩序を維持するため、パーキングメーターの適正な利用に係る広報や、違反車両に対する指導・取締り等の各種対策に取り組んでいく。
【委員】
機器が更新できない問題や、さらに違法駐車の温床になっているなど様々な課題があることが分かった。
この後、有効にパーキングメーターを活用するために具体的な提案をしたいと思うが、その前にまず、愛知県警察のパーキングメーターに関する考え方を聞いておきたい。
そこで、パーキングメーターの今後の方向性についてまずは伺う。
【理事者】
今後の方向性については、その利用実態や周囲の交通実態に照らして、パーキングメーターを設置する必要性が認められない場合には撤去を検討したいと考えている。
【委員】
場合によっては撤去していく方向性であるということは確認できた。
それでは具体的な提案に入っていきたい。今年の9月から10月にアジア・アジアパラ競技大会が開催されるが、そのレガシーを継承していくためにも、大会開催を契機に、都心部のまちづくりにも力を入れてほしい。
そこで二つの考え方から、このパーキングメーターのスペースが有効に活用できないかを検討してほしい。
まず、名古屋市が進めている、歩いて楽しいまちづくり、いわゆるウォーカブル推進都市を名古屋市が今、条例を改正して、これから推進していく方向性を打ち出している。この考え方は、歩道などを拡幅し、歩いて楽しいまちづくりをしていくということと、公開空地をまちづくり、例えばオープンカフェといったものに使用できるものを特別に認めていくということで、条例改正して本格的に動き出しているところである。この公開空地には具体的にキッチンカー、オープンカフェが設置できるほか、歩道を拡幅してベンチなどを設置して、人が滞留できるスペースも設けるようにしているとのことである。
そしてもう一つの考え方として、これは愛知県が進めている政策だが、国家戦略特区で、エリアマネジメントという考え方がある。これは、例えば公共空間や歩道のスペースを、地域のまちづくり団体に特別な許可を出して、そこを使うことを目的として貸し出すが、そこで得られた収益をまちの美化などに使うことができるということで、持続可能なまちづくりを推進していくというのが、愛知県が取組として国家戦略特区でやっているエリアマネジメントである。
この二つの考え方を合わせると、例えばパーキングメーターのスペースについては、どんどん廃止していくことも検討しているということであるので、パーキングメーターのスペースを廃止して、歩道や公共空間として活用することができるのか、さらにはそのスペースで得られた収益をエリアマネジメントとしてまちづくりに還元できるかというのが焦点になってくると思う。
例えば、実際の事例で言うと、栄三丁目に栄ミナミまちづくり株式会社がある。そこはパーキングメーターのスペースを26基撤去して、そこをまちづくりとして活用している。名古屋市と愛知県警察で共同して撤去していき、歩道を拡幅して、たくさんの人たちが歩いて、また、そこの歩道のスペースにはタッチパネルを設置して、観光案内の掲示板を出しているが、そこに対して広告料を取っているまちづくり協議会が、そこで得られた収益を継続してまちの美化活動に使っているので、可能性として、パーキングメーターのスペースが地域のお金を生むためのスペースに変わるのではないか思う。
もともとこのパーキングメーターを設置したときから、社会情勢は変化していることと、さらに回転率は1日2.7回ということで900円ぐらいしか収益を生んでいないということになる。
また、パーキングメーターの機械更新には課題があるということは、先の答弁からも確認した。さらには、今、錦三丁目に行くと、夜にはこのパーキングメーターのスペースに違法駐車がされていることもあるので、そこのスペースを歩道にしてしまえばそのような違法駐車の温床になることもないものだから、物理的に止められなくなる対策を取れば、違法駐車を取り締まる必要もなくなると思う。
そこで具体的な提案として、名古屋市が実施するまちづくりのタイミングに合わせて、パーキングメーターを削減するための費用を名古屋市と折半して、地域がエリアマネジメントとして有効活用できるスペースに転換してはどうかと思うが、愛知県警察の考え方を聞かせてほしい。
【理事者】
愛知県警察としては、自治体が実施するまちづくりのタイミング等に合わせて、その利用実態や周囲の交通実態を踏まえ、パーキングメーターの撤去を検討するとともに、その撤去後の道路空間の有効活用について、自治体や道路管理者等と連携して検討したい。
【委員】
最後に要望する。なかなかやるとは言いにくい部分もあるかと思うが、名古屋市もこれから積極的にまちづくりを進めていく方向性であると思うので、地域のまちづくり団体ともいろいろと話をして、今後このパーキングメーターのスペースが有効活用できるかということも検討しながら、また名古屋市とも協調し、まちづくりのために使えるようなスペースとなることを切に願って質問を終わる。
【委員】
私からは、女性警察官の活躍推進について伺う。
日々変化している社会環境や治安情勢への対応と、社会における女性の活躍推進がさらにこれから求められているという中において、組織における女性の力をより一層活用することは、警察においても重要な課題だと思う。このため、愛知県警察では、性別を問わない、能力・実績に応じた積極的な人材登用、あるいは女性が働きやすい職務環境づくり、全員の意識改革の徹底などをはじめとした各種取組を推進していると承知している。
女性警察官をめぐる現状についてだが、愛知県警察では、女性警察官の採用に積極的に取り組んでいると承知している。そこでまず、女性警察官の採用について、目標と推移を伺う。
【理事者】
愛知県警察における警察官に占める女性の割合については、2029年度末までに14パーセント程度とする目標を定めており、2021年4月1日時点で10.5パーセントであったものが、2025年4月1日時点で12.1パーセントに増加している。目標の達成に向けて、計画的に毎年90人程度を採用していく予定としており、2026年4月1日付の採用予定者数等を踏まえると、来年度も女性警察官の割合は増加する見込みである。
【委員】
2029年度末までの14パーセントという目標に対して、着実に採用数を増やしているということ、引き続きよろしく願う。
あわせて、女性警察官の幹部への登用も進んでいると承知しているが、女性警察官の登用について、目標と推移を伺う。
【理事者】
愛知県警察ワークライフバランス等推進取組計画において、管理的地位にある警察官を警部以上と位置づけ、警部以上の階級に占める女性の割合について、2029年度末までに4パーセント程度とする目標を定めており、2021年4月1日時点で1.8パーセントであったものが、2025年4月1日時点で2.7パーセントに増加している。
現在、所属長の職にある女性警察官は、鉄道警察隊長、保安課長の2人で、近年では瀬戸警察署長や機動捜査隊長といった職に登用されている。このほか、警察署の副署長、警察本部の室長、警察署の課長等として、多くの女性警察官が活躍している。
【委員】
女性警察官は従来、多くは交通部門に配置されていたようであるが、現在、全ての分野に職域が拡大しているということで、特に女性が被害者となる性犯罪、配偶者からの暴力事案等に関する捜査や被害者支援の分野で、女性警察官の能力あるいは特性が生かされていると承知している。また、暴力団対策や警護等の分野でも、多くの女性警察官が活躍していると承知している。ぜひ、無論、本人の意欲とそして伴う能力に応じて、活躍の機会を積極的に広げてほしいし、その結果として、適切に登用の拡大も願う。
女性活躍に関するある研究によると、女性の昇進意欲は、現在目の前にある仕事のやりがいや達成感と強く関連することが示されている。やりがいを高める要因の一つは、所属長など周囲からの期待と見守りであると、その研究では指摘されている。
一般的に、昇進があらかじめ与えられている前提条件となっている男性に対して、女性は管理職比率が1割程度と言われている我が国において、女性の昇進は、皆が経験するものという感覚ではない。そのため、地位や報酬といった外発的な動機づけよりも、やりがいのような内発的動機づけが昇進意欲を左右すると、この研究は述べている。したがって、女性の昇進意欲を高めるには、目の前の仕事をやりがいや達成感を得られるような経験にすることが大変重要で、そのためには、上司や同僚、周囲の適切な期待と、達成するためのサポートの提供が求められるということである。
また、女性は男性に比べて、育成していく上で特段の配慮が必要である。我が国では、女性が育児責任の主担当となる傾向があるので、結婚や妊娠、出産といったライフイベントの影響を、男性よりも色濃く大きく受けるからである。こうした環境の変化に適応できないと、自信を失い、自らの就労意欲を下方修正したり、果てには離職したりすることもある。
厚生労働省によると、出産を機に退職する女性の割合は30パーセントにも上る。女性のキャリアを考える上で、結婚、妊娠、出産を含む大きなライフイベントは、避けて通れないテーマであるということは言うまでもないと思う。
そこで、愛知県警察における女性警察官のキャリア形成について、支援策の内容を伺う。
【理事者】
愛知県警察においては、職員個々の意欲、能力、適性、希望等に応じて適材適所の人事配置を行い、様々な部門において女性警察官が活躍しており、女性であることのみを理由に配置できない部門所属はないと考えている。そうした中で、妊娠や出産といったライフイベントにより、キャリア形成に支障が生じないよう拡充支援を進めている。
まず、出産や育児が昇任試験に不利益とならないよう、育児休業期間を受験資格に必要な在級年数に通算しているほか、昇任時の各種教養について、原則として警察学校に入寮し実施しているところを、育児を理由に入寮が困難な職員は、短期間の昇任時特別教養として、オンライン、通学による教養を受けられるようになっている。
また、育児休業により長期間職場を離れている職員にとっては、職場復帰に大きな不安を伴うことが懸念されるため、そうした不安の解消に向けて、現に仕事と育児を両立している女性警察官の講話や意見交換会等を内容とするセミナーを開催している。
さらに、上司が定期的に面談を行い、育児休業中であれば、時短勤務制度の利用を含め、復帰後の働き方を話し合う機会を設けたり、復帰後には、仕事と育児の両立状況を聞き取るなどして必要な勤務調整を図るなど、職員個々の事情に応じた支援を継続して行っている。
愛知県警察としては、出産や育児といったライフイベントを経ても、必要な実務経験や自信を積み上げながら自身のキャリアプランを描くことができるよう、引き続き必要な取組に努めていく。
【委員】
今や女性が社会で当たり前に活躍する時代にあって、出産・育児で休業し、また復職するというのは当たり前のこととなった。一方、責任感の強い人ほど、自分が抜けた後の職場のことや、あるいは長く仕事を離れる不安など、何かと心配が尽きないのは言うまでもない。
一方で、育児は育自、子どもを育てる育児と自分を育てる育自と言われるように、子育ては自分自身も育ててくれるという貴重な経験なので、育児経験はその後のキャリアに大いに生かせると思う。
私がいろいろインタビューした、出産・育児に関する支援制度を利用し、キャリアと育児の両立を図っている警察官によれば、制度に加えて心強かったのは、職場の上司や同僚の存在であり、助けを必要とする仲間を支えようとする意識が強く、理解と協力が得られる助け合いの組織風土に支えられたと語っていた。また、育児休業後に復帰した際に、待っていたよと仲間に声をかけられて、ほっとしたとともに、挽回しなければならないと強い決意を持ったということも言っていた。
今回は女性活躍ということで言ったが、男性警察官を含めて、育児休業取得を含めたワーク・ライフ・バランスは大変重要なので、子育て世代の警察官が育児をしながら、意欲と能力に応じて大いに活躍できる職務環境の充実に、これからも一層配慮して取り組んでいくよう願う。
【委員】
愛知県警察の基本目標として、安心して暮らせる安全な愛知の確立を掲げ、暴力団の壊滅、交通死亡事故の抑止、県民の身近で発生する犯罪への的確な対応の三つを最重要課題としている。また、本年は特別推進項目として、アジア・アジアパラ競技大会の開催に伴う総合対策の推進を掲げており、大会の成功のため、万全を期して取り組んでほしいと思う。
愛知県警察の取組により、近年は、暴力団勢力は着実に減少、交通死亡事故者数は統計開始以降で最少、自傷他害の認知件数も減少傾向にある。着実な成果を上げており、その取組を評価するものである。
本年はアジア・アジアパラ競技大会を開催することに伴い、警衛警護をはじめ、県下全域において大規模警備が想定されている。このような情勢の中、本年の基本目標の達成に向けた愛知県警察としての考えを、今一度確認したい。
【理事者】
本年は、アジア・アジアパラ競技大会開催に伴い、選手、観客等に加え、国内外から多数の要人の来県が見込まれていることから、あらゆる事態を想定した警備対策等、愛知県警察を挙げて対応する必要があると考えている。
また、県内の治安情勢は、特殊詐欺、自動車盗、侵入盗などの県民の身近で発生する犯罪が依然多発しているほか、暴力団及び匿名・流動型犯罪グループ対策や交通事故抑止対策など、課題は山積している。これらの治安課題に的確に対応し、県民が安心して暮らせる安全な愛知を確立するため、関係機関とも緊密に連携して、総合力を発揮した各種対策を強力に推進していく。





