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新川流域は名古屋市の北部に位置し、木曽川及び庄内川に挟まれた樹枝状流域で、北東から南西に向けて緩く傾斜しています。すなわち北方からは、木曽川の緩扇状地と自然堤防の発達している氾濫平野が展開し、この中を旧河道に沿う多くの流路を集めて、五条川等が流れ、一方、東方の丘陵からは低い台地を経て大山川等が貫流し、ともに、庄内川の人工派川である新川に集められ、後背低地の中を延々と流下し、伊勢湾に注いでいます。その流域面積は約250km2で、新川、五条川、青木川、大山川、合瀬川、新地蔵川を始め23の法河川からなり、この全延長は約185kmあります。
この流域は中京経済圏の中心をなす名古屋市に隣接し、かつ交通の便に恵まれていることから、近年著しく流域開発が進み、保水機能を有していた上流の丘陵及び自然の遊水機能を有していた水田や畑地にも、人口や資産の集中が進んできています。
写真 | 位置図 |
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平成12年9月11日から12日にかけて東海地方を襲った集中豪雨は、新川流域にも大きな被害をもたらしました。
特に名古屋市北部を庄内川に沿って流れる一級河川新川では、河口から16km上流地点の名古屋市西区地内で、左岸堤防が100mにわたり破堤しました。また、他の区域においてもポンプの排水能力を上回る洪水の流出により内水氾濫が発生し、沿川では氾濫面積19km2におよぶ深刻な浸水被害を出しました。この水害によって、約2万9千人の住民の方々が避難を強いられた他、18,000戸を超える住家が被災、事業所の浸水被害を加えると約6,700億円におよぶ甚大な被害となり、流域に深刻な傷跡を残しました。
五条川(一宮市) | 浸水状況(名古屋市西区) |
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新川浸水状況(名古屋市西区) | 新川破堤状況(名古屋市西区) |
中江川合流地点(北名古屋市) | |
浸水した町 | |