多重債務問題
- 返しきれない借金で悩んでいませんか?
多重債務とは
複数の消費者金融業者等から多額の借り入れをし、返済が困難になっている状態が多重債務です。
愛知県では、愛知県多重債務者対策協議会を設置し、関係機関が連携して多重債務者対策に取り組むほか、県消費生活総合センターや消費生活相談室において、多重債務相談窓口を設置し、皆様からの御相談に応じています。
返しきれない借金等でお悩みの場合は、1人で悩まず、お気軽に相談窓口へ御相談ください。
多重債務を避けるには
このような事例が多く見られます
- 収入が減少し、生活費やローン返済のために借り入れを重ねてしまった。
- クレジットカードによる無計画な買い物を重ね、支払ができなくなってしまった。
- 知人の借金の保証人になり、その借金を肩代わりすることになってしまった。
- ヤミ金を利用したが返済できなくなった。親類や職場への電話など、執拗な取立て行為に苦しんでいる。
多重債務を避けるには
- 消費者金融業者から借り入れる際には、返済計画を立てましょう。
- 生活設計を立て、クレジットカード等は計画的に利用しましょう。
- 知人等から頼まれても、安易に借金の保証人にならないようにしましょう。
- ヤミ金融業者は絶対に利用しないようにしましょう。
多重債務の解決方法
債務整理4つの方法
- 任意整理
- 借金が多額でない場合に、裁判所を利用しないで、弁護士等が代理人となり債権者と和解交渉をする方法です。
交渉により合意した返済計画に基づいて返済していきます。 - 自己破産
- 返済が不可能な場合に、地方裁判所に申し立て、自らの財産をお金に換えて、その範囲内で借金を返済し、残りの借金については免責を認めてもらう方法です。
手続きが煩雑であるため、弁護士等に依頼する場合が多いです。 - 個人再生
- 民事再生法による再生手続で、借金返済の再生計画案が裁判所で認められ、返済が完了すれば、残りの借金が免除されます。
住宅ローン等の被担保債権を除く借金総額が5,000万円以内で、将来において一定の収入が見込まれる場合に利用できます。
手続きが煩雑であるため、弁護士等に依頼する場合が多いです。 - 特定調停
- 自分で簡易裁判所に申し立て、調停で合意した返済計画に基づき返済する方法です。
弁護士等に手続きを依頼することもできます。
債務整理4類型
改正貸金業法について(平成22年6月18日完全施行)
貸金業法とは、消費者金融などの貸金業者の業務等について定めている法律で、多重債務問題の深刻化を背景に、平成18年12月に改正されました。
また、平成22年6月18日に改正貸金業法が完全施行され、総量規制の導入や上限金利の引き下げ等が実施されました。
改正貸金業法の概要
- 総借入残高が年収の3分の1を超える場合、新たな借り入れができなくなりました。
- 借り入れの際には、収入を証明する書類の提出が必要となりました。
(ただし、1社あたりの借り入れが50万円を超える場合や、他の貸金業者を含めた総借入残高が100万円を超える場合) - 出資法の上限金利が29.2%から20%に引き下げられました。
- 貸金業者への規制が厳格化されました。
- 貸金業法が大きく変わりました!
ヤミ金融業者
ヤミ金融業者とは、貸金業の登録を受けず、違法に貸金業を営む業者のことです。
借金の返済に悩む人を狙い、出資法に定められた金利の上限(20%)を超えた貸付けを行ったり、融資の条件として保証料をだまし取ったりする手口があります。
このような被害にあわないためには、好条件の誘いに騙されることなく、違法な業者を利用しないことが大切です。
●登録業者であるかどうかの確認は↓
クレジットカード(ショッピング枠)の現金化
クレジットカードのショッピング枠の現金化とは、本来、商品等の後払いのために設定されているクレジットカードのショッピング利用枠を、換金のために利用することです。
これは、クレジットカード会社では認められていない行為です。絶対に利用しないようにしましょう。
- (例)キャッシュバックをうたった手口
-
- 消費者は現金化業者から価値が不明な商品(30万円)をクレジットカード(ショッピング枠)で購入する。
- クレジットカードの申込手続きが完了すると、現金化業者から商品が届き、現金20万円が振り込まれる。
- クレジット会社から、消費者に30万円の支払請求が行われる。
※消費者は現金20万円を手にしますが、結局10万円の債務を負うことになります。
現金化業者は、実質的に法定金利を超えた利息相当額を手に入れたこととなり、実質的にはヤミ金融業者と何ら変わりません。
多重債務相談について
愛知県では、県消費生活総合センターにおいて、多重債務相談窓口を設置し、皆様からの御相談に応じています。 相談は無料です。お気軽に御相談ください。
相談方法
- 一般相談(相談員による相談)・・・面接及び電話
- 法律相談 (弁護士又は司法書士による相談:予約制)・・・面接
相談の流れ
- 相談員による相談(一般相談:面接及び電話)
相談員が相談内容を聞き取り、債務整理の方法等相談内容に応じたアドバイスを行います。
また、解決方法に応じて、関係機関を紹介します。 - 法律相談の予約
相談員の聞き取り結果を踏まえ、相談者ご本人が希望される場合は、法律相談を予約します。 - 法律相談(弁護士又は司法書士による面接)
弁護士又は司法書士が面接相談し、それぞれのケースに応じた適切な解決策を提案します。
また、相談者が希望される場合には、法律相談を担当した弁護士又は司法書士が受任することもあります。
愛知県の多重債務者対策について
愛知県においては、関係機関との連携により、様々な多重債務者対策に取り組んでいます。
- (1)愛知県多重債務者対策協議会の運営
- 国、県、警察、法律専門機関、業界団体、支援団体など、関係機関を構成員とした協議会を設置し、関係機関が連携して多重債務者対策を検討、実施しています。
- (2)相談体制の充実
- 県消費生活総合センターにおいて多重債務相談を実施するとともに、相談員の資質向上を図るため、毎年、相談員(市町村の相談員を含む)を対象とした研修会を実施しています。
- (3)相談窓口への誘導
- 県の収入未済対策担当職員等に対する研修等により、関係各課室担当者の多重債務問題に関する理解を深め、掘り起こし、相談窓口への誘導を図っている他、県の自殺対策事業との連携を図り、多重債務を原因とする自殺者の減少のための取組みを行っています。
また、毎年11月を「愛知県多重債務者対策強化月間」とし、広報を通じた多重債務者の掘り起こし、相談窓口への誘導の促進を図っています。 - (4)市町村への支援
-
「多重債務問題に関する講師派遣事業(市町村版)」(※1)を実施し、市町村の収入未済対策担当職員等の多重債務問題に関する知識習得の促進に取り組む他、「多重債務者無料巡回相談」(※2)を実施し、市町村窓口の整備強化に取り組んでいます。
- ※1多重債務問題に関する講師派遣事業
市町村において、収入未済対策担当職員等を対象とする研修会を実施する際に、多重債務問題について講師派遣の依頼がある場合、講師(弁護士及び司法書士)を派遣する。 - ※2 多重債務者無料巡回相談
市町村の相談窓口の充実を支援するため、弁護士及び司法書士を派遣し、市町村と連携して無料相談を実施する。
- ※1多重債務問題に関する講師派遣事業
- (5)広報・啓発
- 情報紙やWEBページを活用し、多重債務問題の啓発や相談窓口の周知を図っています。