愛知県では、農林漁業体験等を通じて、自然の恩恵や食に関わる人々への感謝や理解を深めるため、県教育委員会と連携して小学校における農林漁業体験学習を推進しております。2022年度には県内小学校の71.1%が農林漁業体験学習に取り組みました。
その中で、今回は西尾市の小学校における農林漁業体験学習の取組を紹介します。
西尾市の小学校では、JA西三河と地域の農家の方の協力を得て、小学5年生を対象に、年間を通した米づくり体験学習を行っています。5月下旬に田植え、7月中旬に案山子(かかし)づくり、10月上旬に稲刈りを行い、収穫した米を使用した巻き寿司作りや餅つき体験などの収穫祭を行っています。
案山子づくりでは、児童がグループに分かれて自分たちでデザインした案山子を手作りし、それぞれ田んぼに設置することで鳥獣害被害やその対策について学びました。
また、稲刈り体験では、実際に鎌で稲を刈り取ることで、稲刈りの大変さを知るとともに、コンバインによる稲刈りの実演もありました。
収穫した米はJA西三河で精米し、1月~2月にかけて各小学校で巻き寿司作りや餅つき体験を行いました。児童からは「自分たちが作ったお米が食べられてうれしい」などの感想があり、農家の方からは「これを機に、もっと地元のお米を食べるように意識してもらえると嬉しい。」という話がありました。
県内の農林水産事務所では、小学校と地域の生産者等(地域協力者)との「橋渡し」をしています。生産者等(地域協力者)によって、協力の条件などは異なりますが、ご相談がありましたらお気軽に地域の農林水産事務所農政課へお問い合わせください。